ワンクリ詐欺にUSBメモリ……夏休み前にセキュリティ対策確認を


 情報処理推進機構(IPA)は6日、お盆休みなどの長期休暇を控えて、システム管理者と個人ユーザーに対してセキュリティ対策の確認を呼びかける注意文を公表した。

 IPAでは、お盆休みや夏休みなどの長期休暇中は、システム管理者が不在の際にトラブルが発生した場合には、対処が遅れて大きな被害になる可能性があると指摘。特に、最近ではWebサイトが改ざんされる被害が多発しているとして、システム管理者にセキュリティ対策の確認を呼びかけている。

 確認事項としては、使用しているOSやブラウザなどのアプリケーションのバージョンアップと修正パッチの適用、ウイルス対策ソフトの定義ファイルの最新版への更新と自動更新設定などを挙げるとともに、問題が発生した際に慌てないよう連絡体制や対応手順の明確化などを求めている。

 また、休暇中に使用しないPCやサーバーについては電源を切るとともに、休暇前に業務用のPCやデータを組織外に持ち出す場合の管理を明確にしておくことも挙げている。

 企業のPCユーザーに対しては、休暇中に持ち出したPCを含めて、休暇明けには修正パッチの有無を確認するとともに、ウイルス対策ソフトの定義ファイルを更新して最新の状態にしてほしいと説明。また、休暇中に持ち出したデータを保存したUSBメモリなどの外部記憶媒体についても、ウイルスチェックをしてから使用するよう呼びかけている。

 個人ユーザーに対しては、Webサイトを閲覧しただけでPCがウイルスに感染させられる被害が増えていると説明。また、USBメモリなどの外部記憶媒体を介したウイルス感染に加えて、「ワンクリック不正請求」の被害も長期休暇明けの相談としてIPAに数多く寄せられているとして、注意を呼びかけている。

 また、ワンクリック不正請求サイトも含め、年齢確認の同意を求める“はい”か“いいえ”のボタンをクリックさせる画面が表示された場合は、年齢確認とともに表示されるサイトの利用規約を良く読んだ上で、利用を判断してほしいと説明。また、少しでも不審な点が見受けられた場合は、利用を中止してほしいとしている。


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(増田 覚)

2009/8/7 11:00