IIJ、外気冷却コンテナユニット型データセンターを実証実験
データセンターのイメージ図 |
インターネットイニシアティブ(IIJ)は26日、冷却システムに外気を直接利用するコンテナユニット型のエコ・データセンター構築に向けた実証実験を、2010年2月から実施すると発表した。
実証実験はIIJのほか、東芝、日本軽金属グループのNLMエカル、能美防災、河村電器産業の4社と共同で実施。IIJがデータセンターを設計し、NLMエカルがコンテナ筐体を開発。東芝が外気冷却方式による空調設備、能美防災が防災設備、河村電器産業がラックおよび電気設備を提供する。
実証実験では、通年で外気冷却を利用することによる空調設備コストの削減と、コンテナユニット採用による建屋コストの削減を目指す。2010年2月から1年間の運用を通じて、商用化に向けた検証を行う。年間を通じて外気冷却を使うコンテナユニットによるデータセンターは、日本国内では初めてとなるという。
IIJでは、これまで水冷方式のコンテナユニットの検討も進めてきたが、米国では水冷方式から省エネ効果の高い外気冷却方式への移行が進んでいることもふまえ、設備環境に応じて最適な冷却方式を選択できるよう、外気冷却方式の検証を進めることにしたと説明。外気冷却方式の採用により、消費電力の40%削減が期待できるとしている。
IIJでは、実証実験と並行して商用化の検討を進め、2010年4月には商用システムの構築を開始し、2011年3月にはサーバー4000台規模のデータセンターとして稼働させることを計画。このデータセンターの利用により、IIJが提供するクラウドサービス「IIJ GIO(ジオ)」のコスト競争力を高めるとともに、従来型のデータセンターに比べてCO2の年間排出量を約4000トン削減できると試算している。
関連情報
(三柳 英樹)
2009/11/26 15:15
-ページの先頭へ-