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ネットアクセスは「基本的な権利」、26カ国の8割の人が同意


 世界26カ国に住む人々のうち8割が、インターネットへのアクセスを「基本的な権利」と考えていることが、最新調査により明らかになった。

 英BBC World Serviceの依頼により、調査会社のGlobeScanが世界26カ国の人々に対して行った調査によると、「インターネットへのアクセスは、すべての人にとっての基本的な権利であるべきだ」との設問に対して、インターネット利用者の87%が同意した。また、非インターネット利用者でも71%が同意した。

 全体では79%が同意しており、内訳は「強く同意」が50%、「いくらか同意」が29%となっている。「いくらか非同意」は9%、「強く非同意」は6%だった。

 この権利を主張する割合が最も高かったのは、韓国の96%で、次いでメキシコの94%、中国の87%と続いた。日本は72%だった。この数字が最も低かったのは、パキスタンの46%。

 インターネットのメリットについて最も多く挙げられた意見は、「さまざまな種類の情報を見つけられること」の47%、「他の人々とかかわり、コミュニケーションがとれること」の32%。一方、「音楽、映画やその他のコンテンツによるエンターテインメント」を挙げたのは12%にとどまった。

 また、「インターネットは学習するのに良い場所だ」と回答した人は90%、「インターネットはより大きな自由を私に与えてくれる」と回答した人は78%に上った。

 逆にインターネットに関して憂慮している事柄では、「詐欺」が最も多く32%。そのほかに「暴力など不適切なコンテンツ」が27%、「プライバシーへの脅威」が20%、「国家によるコンテンツの検閲」が6%、「企業存在感の大きさ」が3%。

 1週間に仕事以外でインターネットを使用する時間で最も多かったのは、「3時間〜12時間」の40%、以下は「3時間以下」が35%、「13時間以上」が23%となっている。

日本ではインターネット依存が顕著な傾向に

 日本の特徴について見てみると、「インターネットなしでもやっていける」という質問に対して、「全く同意できない」と回答した割合では日本が圧倒的に多く、67%だった。次に多かったのはメキシコが56%、ロシアが35%で、他国はそれ以下の数字だった。この質問に対して、「あまり同意できない」と回答した割合を加えると、日本における数字は合計84%に上っている。

 また、日本では「インターネットが学習するための良い場所だ」と考えている人が95%に上った。さらにインターネットユーザーの59%は、インターネットを「情報を探せる場所」と考え、その価値を評価しているという点で平均値を上回っていた。「自分の意見を自由に表現できる」と考えている割合は34%で、これらの質問に関して、日本は中国、韓国、タイなどと似た傾向を示している。

 インターネットで憂慮している事柄では、日本のユーザーでは33%が「プライバシーへの脅威」を挙げ、平均値の20%を大きく上回り、世界で3番目に多かった。

 この調査は、日本、米国、南米、中米、欧州、アフリカ、アジア・太平洋地域を含む世界26カ国で、電話と面接によって行われた。調査期間は2009年11月30日から2010年2月7日まで。2万7973人の成人が調査対象となり、このうちインターネット利用者は1万4306人含まれている。なお、南米、中国、アジアの一部地域では、都市部のサンプルが使用された。調査のコーディネーターはGlobeScanが務め、各国の調査機関が調査に協力。日本では読売新聞社が担当した。

 調査結果について、GlobeScan会長のDoug Miller氏は「プライバシーや詐欺などの心配事にもかかわらず、世界の人々はインターネットを基本的な権利と考えている。彼らは、Webは良き事柄のための力と考えており、ほとんどは政府の規制を望んでいない」とコメントしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/3/9 12:23