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NTT、マルチユーザーMIMOによる1Gbps超の無線伝送に成功


 NTTは7日、マルチユーザーMIMOを用いた1Gbps超のリアルタイム無線伝送に成功したと発表した。

 現在実用化されている無線LANの規格「IEEE 802.11n」ではシングルユーザーMIMOが利用されている。シングルユーザーMIMOには、アンテナ数の少ない端末とアンテナ数の多い端末が混在した状況でスループットが低下する課題があり、NTTの未来ねっと研究所ではこの課題を解決する技術としてマルチユーザーMIMO技術の開発に2008年から取り組んできた。

 マルチユーザーMIMO技術では、各端末のアンテナに自端末宛てのデータのみが到来するよう、親機が電波の方向性を制御するビームフォーミング制御を高精度に行う必要がある。これまではこうした処理をリアルタイムに行うことが困難だったが、未来ねっと研究所では、新たに開発したアルゴリズムによりビームフォーミング制御を効率的に行うことに成功。最大6台の端末をそれぞれのアンテナ数に応じた最適な状態で同時に通信させることができ、合計で最大伝送速度1.62Gbpsのリアルタイム無線伝送を実現した。

 NTTでは今回開発した装置を、5月13日〜14日に横浜で開催される「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2010」に出展する予定。また、今後はシステムスループット1Gbps以上を目標としている次世代の無線LAN規格「IEEE 802.11ac」の標準化活動を推進するとともに、標準化の検討項目である無線LAN親機が高密度に設置される環境での干渉制御技術などの研究開発を進めていくとしている。


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(三柳 英樹)

2010/5/7 18:59