奥川浩彦の「岐阜の山奥に移住しました」
第7回
寒! 広すぎる部屋、カーテンで暖房効率をアップしました
2026年3月5日 06:55
2024年12月に岐阜の山奥(岐阜県加茂郡白川町)に移住。そろそろ2シーズン目の冬の終わりが見えてきて、筆者はホッとしている。移住前(2024年)、「岐阜の山奥に移住する」と知人に話すと、何人もから「寒くないですか?」と言われた。それに対し筆者は冗談半分、本気半分で「地球温暖化で5年、10年後には夏に40度を超えるのは熊谷や多治見だけじゃなく、『全国10カ所で今日の最高気温が40度を超えました』ってニュースになるから、少し寒いところに住むと丁度よい」と応えていた。
移住前の川崎市や出身地の名古屋より少し寒いことは想定していたが、実際に住んでみると「想定以上に寒い」印象だ。気象庁の「過去の気象データ検索」で2026年1月の東京、名古屋、白川町(観測地点は白川町黒川)の最高気温・最低気温・平均気温を確認すると、白川町は最低気温で7度くらい、平均気温で5~6度低く、それなりに寒い。
| 東京 | 名古屋 | 黒川(白川町) | |
| 最高気温 | 17.8 | 16.3 | 12.2 |
| 最低気温 | -2.0 | -1.7 | -9.1 |
| 平均気温 | 6.1 | 4.3 | -0.7 |
読者の中で移住先を探す際、気温、風速、降水・降雪量などが気になる人は、気象庁の「過去の気象データ検索」で事前に知る(覚悟する)ことができる。
気温はどこで計ってる?
余談だが、ニュースなどで「東京の今朝の最低気温は……」の気温はどこで計っているか。東京は千代田区北の丸公園、日本武道館から南東220mくらいの場所。名古屋は千種区、地下鉄本山駅の北北東480mくらいの住宅街。筆者が住む岐阜県加茂郡白川町は白川町立黒川中学校のテニスコートの横となっている。筆者の家からは10km以上離れていて、筆者が自宅ガレージに設置した温度ロガーの気温とは異なる値となっている。
ちなみに東京の観測地点は2014年12月に大手町から現在の北の丸公園に移転している。移転に関する資料を見ると、事前調査で大手町から北の丸公園に移転することで最低気温は約1.4度下がり、熱帯夜は49日→26日(2012年)と大幅に減少、冬日は4日→23日(2012年)と大幅に増えている。新旧の観測地点の距離はわずか900mだが、大手町のビル街と北の丸公園の林の中という環境差が影響しているらしい。
当たり前だが東京23区全体が同じ気温ではないので、都内在住者の自宅周辺の気温とニュースで聞く気温には差がある。樹木に囲まれた北の丸公園の観測地点と、渋谷のスクランブル交差点や室外機の熱風が滞留する住宅密集地では夏の暑さがかなり異なりそうだ。
不動産会社の物件資料では、移住した家は10LDK。2階が4部屋、1階が6部屋+LDKとなっている。LDKの部分は半分がキッチン+ダイニングで洋間、半分が和室となっていて、間仕切りはない1空間だが、LDKっぽくはない。広さは12~15畳くらい。暮らし始めた印象は“メッチャ寒い”。
2年ほど誰も住んでいないため建物全体が冷え切っていたのか、石油ファンヒーターを点けてもなかなか暖まらない。応急処置として洋間と和室をカーテンで仕切ることにした。
カーテン設置の効果は絶大。面積(体積)が半分ほどになったので石油ファンヒーターで十分暖まるようになった。効果が確認できたので、2階の仕事部屋もカーテンを設置することにした。
2階の仕事部屋は10畳くらい。手前の前室と仕事部屋をカーテンで分割。前室は書棚が2つあるだけ、仕事部屋はPCとNAS・プリンターを設置した台、テレビ、レコーダーなどが置かれている。
こちらも効果は期待どおり。小さな空間なので石油ファンヒーターを点けるとすぐに暖かくなる。執筆にあたり、カーテンの効果を計測してみた。4ch温度ロガーを窓際に設置。センサーをベランダ(外気温)、カーテンの前室側、カーテンの仕事部屋側に設置し、普通に生活する中で1週間ほど記録を取ってみた。
仕事部屋は腰高の小さめのサッシ(窓ガラス)が2枚。窓の反対側は寝室となっている。前室は南側、北側とも人が通れる大きめのサッシが4枚ずつ、計8枚の窓ガラスがある。8枚の窓ガラスに囲まれた前室は外気温の影響を受けやすくかなり寒い。
最初のグラフは、終日不在で暖房を使用していないときの温度変化。青線が外気温で、この日は最低気温がマイナス4度強、最高気温が5度くらい(いずれも左軸)。前室の温度は2度弱~6度強(緑線)、仕事部屋の温度は3度~7度(赤線)。窓が多い影響か、前室の温度が低い。仕事部屋と前室の温度差は1度ほどとなっている(オレンジ点線:値は右軸)。
次のグラフは、カーテンを開けた状態で暖房を使用したときの温度変化。外気温は1度~4度(青線)。前室の温度は14度くらい(緑線)。仕事部屋の温度は17度くらい(赤線)。前室と仕事部屋の温度差は2~3度くらいとなった(オレンジ点線:値は右軸)。
前室は窓ガラスが多いこと、石油ファンヒーターが仕事部屋に置かれていること、PCやNASなど発熱する機器も仕事部屋側にあることなどが影響し、カーテンを開けていても仕事部屋の温度が少し高めとなった。
カーテンを閉めるとどうなるか。外気温はマイナス2度くらい(青線)。前室の温度は8度弱(緑線)。仕事部屋の温度は14~16度くらい(赤線)。前室と仕事部屋の温度差は8度くらいとなった(オレンジ点線:値は右軸)。
仕事部屋と前室を隔てているのはカーテンなので、壁などの構造物ほど断熱効果は期待できないが、8度の温度差は大きい。実際に、階段を上がって前室に入ると“チョット暖かい”。仕事部屋に入ると“グッと暖かい”と体感する温度差だ。カーテンで間仕切りをすることで、暖房空間が小さくなり、灯油の消費量削減も期待できる。
ここまでは移住してすぐ行った昨シーズンの状況。今シーズンはプチ改善を行った。カーテンの両端、壁と接する部分を、昨シーズンは磁石で密着させていた。カーテンの開け閉めの際、磁石が外れることがたまにあった。改善すべく“何かよい手はないか”と100円ショップで探索。セリアで見つけた金属製の定規を加工して、軽くネジ止めすることでカーテンと壁の密着性を高めることができた。
























