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急増する国際電話による特殊詐欺、家族のスマホに「警察庁推奨アプリ」を入れて対策しよう!
2026年3月13日 06:30
特殊詐欺の被害が拡大、国際電話の着信拒否が重要に
テレビなどでも報道されているように、「特殊詐欺」の被害が、年々拡大している。息子などの親族を装う「オレオレ詐欺」のような古典的な手口だけでなく、警察官や役所などの公共機関の職員を装いキャッシュカードをだまし取る「預貯金詐欺」など、さまざまな手口が使われており、巧妙化が進んでいる。
特殊詐欺の被害や手口、「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)などの犯行グループに関する報道が連日行われているが、件数も被害額も増えているのが現状だ。警察庁が発表したデータによると、2025年1月~12月の特殊詐欺の認知件数は2万7758件、合計被害額は約1414億円と、過去最悪の数値になった。
特殊詐欺の犯人が被害者に初めて接触する手段の多くが電話であり、そのなかでも国際電話番号が使われることが多くなっている。2025年のデータでは特殊詐欺に利用された電話番号のうち、約75.5%が国際電話番号だったという。
こうした背景から、国際電話を日常的に利用していない人が利用休止することで有効な対策になるとして、警察庁は「みんなでとめよう!! 国際電話詐欺 #みんとめ」をキャッチコピーに、国際電話の利用休止を推進する運動を実施している。
このほか、NTT東西では固定電話に対する国際電話の休止手続きの簡易化、詐欺対策サービスの無償化を実施しているほか、国際中継事業者など5社により、国際電話の利用休止を受け付ける「国際電話不取扱受付センター」も運営されている。
スマートフォン向けの対策として「警察庁推奨アプリ」がリリース
さらに、スマートフォン向けの特殊詐欺対策として「警察庁推奨アプリ」の認証制度も新たに開始された。
携帯電話の場合、多くのキャリアが回線側で国際電話の着信を拒否する機能を提供していない。そのため、スマートフォン側の機能またはアプリで国際電話をブロックする設定を行う必要がある。警察庁推奨アプリでは、国際電話・怪しい電話番号をブロックするなどの、特殊詐欺対策に有効な機能が無償で提供されており、気軽に試すことができる。
家族のスマートフォンに警察庁推奨アプリをインストールしておけば、特殊詐欺につながる怪しい電話がかかってきた場合でも、着信を自動的にブロックできるため、詐欺の危険性を大幅に軽減できるだろう。
本稿では、固定電話で国際電話の着信を休止する手順、携帯電話における特殊詐欺対策に適した「警察庁推奨アプリ」のインストール手順などを紹介する。
固定電話で国際電話の着信を休止する手順
固定電話の着信を休止する方法はさまざまなものがあるが、「国際電話不取扱受付センター」で手続きするのが最も手軽な方法だ。
国際電話不取扱受付センターでは、ウェブ・電話・郵送の3種類の方法で申し込みを受け付けている。申し込み時には「利用休止希望電話番号」「申し込み者名」「住所」「連絡先電話番号」の情報が必要になる。
ウェブ・電話での申し込みの場合は1週間程度、郵送での申し込みの場合は数週間後に設定が反映される。
詳しい申し込み手順については、国際電話不取扱受付センターのページで解説されている。
▼国際電話不取扱受付センター
https://www.kokusai-teishi.com/
「警察庁推奨アプリ」の使い方
警察庁推奨アプリはアプリストアから無償でインストールでき、次のような機能が提供される。
- 国際電話番号の発着信ブロック・警告(Androidのみ)
- 特殊詐欺などの犯行に利用された番号(国際電話番号を含む)の発着信ブロック・警告
- 警察庁から特殊詐欺に関する防犯情報などのお知らせ
本稿執筆時点で、NTTタウンページ株式会社とトビラシステムズ株式会社が共同で開発した「詐欺対策 by NTTタウンページ」と、トレンドマイクロ株式会社の「トレンドマイクロ 詐欺バスター Lite」の2本が警察庁推奨アプリとして提供されている。
「詐欺対策 by NTTタウンページ」の設定方法
「詐欺対策 by NTTタウンページ」は、警察庁などが把握する詐欺に使用された可能性の高い電話番号情報に加え、トビラシステムズが独自に構築・運用する要注意番号データベースを活用し、該当番号からの着信時に遮断または警告を表示する。また、iタウンページに掲載されている企業情報をもとに、企業からの着信時には発信元名を表示する。
▼「詐欺対策 by NTTタウンページ」のインストール
Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.ntt_tp.sagitaisaku
アプリを起動すると、プッシュ通知に関する設定と利用規約が表示される。プッシュ通知は、警察庁が公表する特殊詐欺などに関する防犯情報などを知らせるのに使われるので、有効にしておこう。
ホーム画面が開き、画面中央にある各種設定の「電話アプリの設定」から詐欺対策機能を有効化できる。まず、「有効化する」と書かれた黒いボタンをタップし、完了するまで待機する。
その後、画面の「着信拒否設定と着信ID」と書かれた部分をタップし、OSの設定画面で「詐欺対策」を有効にすることで設定が完了する。
ホーム画面の「データベース更新」ボタンをタップすることで、最新の要注意番号、iタウンページに掲載されている電話番号を取得できる。続いて「要注意番号からの着信を遮断する」を有効にすれば、自動的に要注意番号からの着信をブロックするようになる。
「トレンドマイクロ 詐欺バスター Lite」の設定方法
「トレンドマイクロ 詐欺バスター Lite」では、警察庁などの公的機関、民間企業、インターネット上の公開情報、詐欺バスターユーザーの報告などをまとめたトレンドマイクロの詐欺電話番号データベースをもとに、詐欺の疑いがある電話を検知する。上位版アプリとして、不審なウェブページへのアラート表示や、SMSフィルターなどの機能が提供される「詐欺バスター」(有料)も提供されている。
▼「トレンドマイクロ 詐欺バスター Lite」のインストール
Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.trendmicro.fraudbusterlite
アプリを起動すると、利用規約とプッシュ通知に関する設定が表示される。プッシュ通知は、警察庁が公表する特殊詐欺などに関する防犯情報などを知らせるのに使われるので、有効にしておこう。
「利用を開始する」ボタンをタップすると、初期設定の画面が表示される。下部の「設定を開く」ボタンをタップするとOSの設定画面が開き、「詐欺バスター Lite」の1~4を有効にすることで設定が完了する。
スマートブロックの「詐欺/迷惑電話疑いの番号」を有効にすることで、詐欺電話からの着信をブロックすることが可能。このとき、家族の電話番号などが誤検知される可能性も考えられるが、ブロック対象からはずす「承認済みリスト」に登録しておけば心配ない。
国際電話の利用休止・警察庁推奨アプリで特殊詐欺対策を!
先日開催された警察庁推奨アプリの認定式において、警察庁長官の楠芳伸氏は、国際電話の利用休止の申し込みとともに、警察庁推奨アプリをインストールすることで、特殊詐欺の犯人との接点を絶ってほしいとし、こうした行動を家族、友人、同僚などに勧めるようにと呼びかけた。
年々増加し続ける特殊詐欺の被害を低減するために、国際電話の利用休止と警察庁推奨アプリのインストールをぜひ行ってほしい。













