「iPadに最適!」
有線LAN/無線LAN/3Gを自動切り替えできるモバイルルータ
NTTBP(エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社)とバッファローは5月25日、都内で記者発表会を開催。5月18日のNTTドコモ新製品発表会でお披露目した、モバイルルータ「ポータブル Wi-Fi(型番:DWR-PG)」の詳細を発表した。有線LAN/無線LAN/ドコモの3G回線に対応し、複数の接続回線から最も高速な回線を自動選択できる。メーカー希望小売価格は3万8850円で、家電量販店や一部のドコモ取り扱い店で6月24日に発売する。
「ポータブル Wi-Fi」は、NTTBPが2009年7月に発表した「Personal Wireless Router」のコンセプトをもとに、NTTBPとバッファローが共同開発したもの。無線LANと有線LANのほか、NTTドコモのFOMA回線も利用可能で、そのときどきで最も速い回線を自動選択して接続する。
内蔵バッテリーで連続6時間の通信が可能で、新開発のスタンバイモードを採用することで、連続待受30時間を実現した。設定は、AOSS機能を搭載するほか、Windows標準のWPS機能にも対応した。
無線LANはPCや携帯情報端末、ゲーム機などを接続するためのIEEE802.11b/g準拠の無線LANのほかに、WAN側の回線として利用できるIEEE802.11a/b/g準拠の無線LANを別途搭載した。11b/g対応のLAN側は、充電クレードルに接続することで、無線LANの親機として利用でき、6台までの無線LANクライアントを同時接続できる。
WAN側の無線LANを利用することで、「ポータブル Wi-Fi」1台だけで、無線LANから無線WANのルーティング機能を実現。家庭やオフィスでは、無線LANルーターの子機として「ポータブル Wi-Fi」を接続し、「ポータブル Wi-Fi」に無線LAN接続したゲーム機やPCなどのクライアントからインターネットが利用可能になる。また、駅や空港、飲食店などで提供されている公衆無線LANを利用して「ポータブル Wi-Fi」に接続したゲーム機やPCからインターネットが利用できる。
公衆無線LANの利用にあたっては、認証IDをあらかじめ設定しておくことができる。一般的な公衆無線LANサービスについては、SSIDおよび暗号キーがプリセットされているため、接続先を選択後、認証IDを設定するだけで利用可能だ。
WAN側の無線LANは、HOTSPOTなど802.11aをサポートする公衆無線LANサービスを考慮して、802.11aもサポートする。また、公衆無線LANでの利用を考慮して、無線クライアント同士の通信を遮断する「プライバシーセパレータ」機能を搭載した。ただし、マルチSSIDには対応していない。
3G回線のSIMは、NTTドコモのFOMAカードが利用できる。受信時最大7.2Mbps、送信時最大5.7MbpsのFOMAハイスピードに対応。SIMロックがかかっており、利用は国内のみ、FOMAカードのみに対応する。バッファロー取締役の中井 一氏は記者の質問に答えて、「今後SIMフリー化を検討していきたい」と述べた。また、NTTBPの「Personal Wireless Router」モニターからも「海外でもそのまま利用できるようにしてほしい」との要望が高かったことから、「今後の製品では海外でも利用できるようにしていきたいと考えている」と述べた。
ドコモのFOMA SIMカードの月額利用料金は、「定額データプラン スタンダード バリュー」の場合、毎月の上限額が5985円となるが、6月1日以降に加入すると、最初の1年間だけ上限4410円で利用できるキャンペーンを実施する。3G回線を利用しての接続には、別途プロバイダー契約が必要となるが、たとえばNTTドコモが提供する接続サービス、mopera Uの「U定額HIGH-SPEEDプラン」の場合は月額525円となる。
「ポータブルWi-Fi DWR-PG」 | 「ポータブル Wi-Fi」側面 |
「ポータブル Wi-Fi」背面 | 「ポータブル Wi-Fi」背面の蓋を開けたところ。SIMカードとmicroSDカードのスロットを装備 |
サイズは、95×64.4×17.4mm(横×高×厚)で、重量は約105g。名刺よりやや大きい手のひらサイズ。筐体上部に長押しして利用する電源ボタン、無線LANの接続設定用の「AOSS」ボタンが配置されている。持ち歩きを考慮したストラップホールも備えた。
インターフェイスは、miniUSB×1、クレードル用の専用ポート×1を装備。背面カバーを開けた中に、バッテリー(専用パック1880mAh)、SIMスロット、microSDスロットを装備する。通信モジュールは本体に内蔵しているため、SIMスロットにNTTドコモのFOMAカードを装着することで、WAN側の通信に3G回線が利用可能となる。
クレードルには有線LAN接続用のLANポートを装備し、デスクトップなどでは有線LANも利用可能。100BASE-TX/10BASE-Tに対応する。
このほか大きな特徴として、microSDカードを装着することで簡易NASとして利用可能となる。設定画面の「コンテンツ」でダウンロードしたいコンテンツをあらかじめ設定しておくことで、自動ダウンロードし、microSDに自動保存が可能。具体的には、Webサイトのニュース記事を毎朝自動ダウンロードしておき、スマートフォンに転送して通勤電車の中でまとめて読むというような使い方ができる。
無線LAN設定は、AOSSのほかWPSにも対応 | 充電クレードルに接続することで、無線LANの親機として利用できる | 重量105g、携帯電話なみのコンパクトなサイズと重量 |
シチュエーション別にブロードバンド、公衆無線LAN、3Gを使い分けできる | 利用イメージ | microSDを挿入することで簡易NASとしても利用でき、コンテンツの自動ダウンロードおよび自動アップロードが可能 |
VPN接続にも対応する | 発表会にはJ-WAVEの番組などでおなじみのモーリー・ロバートソン氏が登場。今後、DWR-PGを使ってUstreamなどで日本全国からライブ中継をするという | モーリー・ロバートソン氏のサイト「PWR LIVE」 |
関連情報
(工藤 ひろえ)
2010/5/25 15:40
-ページの先頭へ-