タブレット端末の市場予測、2015年には世界市場規模が2億台を突破


 株式会社ICT総研は2日、タブレット端末市場に関する調査結果を公表した。調査は、タブレット端末メーカー、関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー4000人へのウェブアンケート調査の結果をまとめて分析したもの。

 調査によると、2010年には日本国内で81万台のタブレット端末が出荷され、そのうち75万台をiPadが占めた。2011年上期(1月~6月)には、半年間でこれを上回る82万台のタブレット端末が出荷され、このうちiPadが70万台を占めたが、アップル以外の製品も12万台出荷された。

 2011年の年間合計では188万台のタブレット端末が出荷され、2012年には256万台、2013年には345万台、2014年には445万台、2015年には557万台に達すると予測。また、2011年の188万台のうちAndroidなどアップル以外の製品が30万台に達し、2012年にはAndroidやWindows系が倍増する見込みだが、既に圧倒的シェアを確保したiPadシリーズの優位は揺らぐことはなく、2015年ごろまでは半数程度のシェアを占めると予測している。

 世界市場では、2010年のタブレット端末の出荷台数は1720万台で、2011年には5340万台、2012年には9110万台、2015年には2億1790万台に達すると予測。今後は新興国でもタブレット端末の需要が活発化し、安価な製品のニーズも高いため、iPadシリーズのシェアは2015年には5割を下回る見通しだとしている。

 また、ユーザーアンケートの結果からは、タブレット端末はモバイルPCやスマートフォンと比べて全体的に利用時間や利用頻度が少ない結果となっており、Wi-Fiモデルでの利用も多いことから、ネットに接続していない時間帯があることが想定されると分析。今後本格的に普及するためには、Wi-FiやWiMAXなどによる通信環境の整備と、タブレット画面の大きさに適した専用アプリの充実、電子書籍コンテンツの増加などが不可欠だとしている。


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(三柳 英樹)

2011/8/3 16:33