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「Androidが特許攻撃にさらされている」GoogleがMicrosoft・Apple連合を批判


 米Googleは3日、公式ブログで「Androidがソフトウェア特許による攻撃にさらされている」との文章を掲載した。これは同社最高法務責任者のDavid Drummond氏によるものだ。

 それによると、Microsoft、Apple、Oracleなどの企業連合は、特許を反競争的手法として利用し、Android端末1台あたり15ドルを徴収することでAndroidライセンス費用を高騰させ、自らの陣営を有利にすることを試みていると厳しく糾弾している。

 MicrosoftとAppleは、長年にわたるライバルでありながら、米Novellの特許買収ではCPTNグループを結成してこれを買い取り、また、カナダNortelの特許に関してもRockstarグループをOracleなどとともに結成してこれを買い取るなど、協力関係を築いてきた。Googleは、その目的がAndroid陣営に対する攻撃だと説明する。実際、Android陣営のBarnes & Noble、HTC、Motorola、Samsungが訴訟を起こされているという。

 Googleは、「スマートフォン1台あたり約25万件の特許が含まれている可能性がある」としているが、それら特許の多くには「疑問符が付く」「いんちき特許」とも指摘した。それにもかかわらず、ライバル企業はそうした特許を利用してでもAndroid端末を高くしようとし、競争を有利に運ぼうとしていると主張する。

 そして、これらの動きが反競争的戦略であり、「この特許買収が反競争的手段のために買収されたのではないかということに、米司法省が関心を抱いていることに勇気付けられている」としている。また、こうした反競争的戦略は、特許の価値を実際よりも高額に見積もっていると非難。そもそも特許はイノベーションを推奨するためのものだが、近年は「イノベーションを妨げるための武器として使われている」と厳しく糾弾した。

 ソフトウェア特許問題は古くから議論されてきた。しかし7月に米国で非常に人気のある公共ラジオ番組「This American Life」で丸1時間に渡ってソフトウェア特許を厳しく非難する番組が放送されたことがきっかけとなり、多くの人々がこの問題について語り始めている現状がある。

 この番組では、米Microsoftの元CTOであるNathan Myhrvold氏が設立した特許管理企業Intellectual Venturesが、特許を利用して恐喝まがいの活動を企業に対して行っていると、これまでにない厳しい仕方で描き出した。番組には、こうしたソフトウェア特許紛争によって多大な損害を被った起業家が登場したほか、Intellectual Venturesに対しても取材を試みていた。しかし、ほとんどの取材先からコメントすることすら断られ、ソフトウェア特許問題については話すこと自体が法的リスクにさらされることなのだと多くのベンチャー企業が考えていることが指摘された。

 番組放送後、Intellectual Venturesは即座に反論している。しかし、こうした「パテントトロール」と呼ばれる企業やソフトウェア特許についてのタブーが打ち破られる結果となった。

 米国議会でも現在、ソフトウェア特許の見直しに関する議論か行われており、今後この分野の特許についてのあり方が見直される可能性も出てきている。その一方で、当然のことながらソフトウェア特許の中には「いんちき特許」ではない高度な技術が含まれているものある。Googleも高度な技術開発を行ない、特許を取得している企業の1つだ。ソフトウェア特許問題自体、米国議会へのロビー活動の一環であるかもしれないことも考慮した上で、古くて新しいこの問題を考える必要がありそうだ。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/8/4 11:37