米GoogleがDesktop/Sidewiki/Aardvarkなど多数のプロジェクト停止を発表


 米Googleは2日、より有望な製品開発に集中するために、予想ほど実を結ばなかった製品のサービスを停止することを発表した。

 提供中止するサービスには、Googleデスクトップ、Googleパック、Googleノートブック、Sidewiki等、一時期はよく利用され、よく知られたソフトウェアやサービスも含まれている。この決定自体は、今年7月に就任したCEOのLarry Page氏が既に方針を明らかにしており、最近では、Google Power Meter、Google Health、Slide、Google Labsの閉鎖が発表されていた。

 今回新たにサービス停止が発表された製品は以下の通り。

・Aardvark
 ユーザー同士が質問と回答によってソーシャルな検索を実現しようとしたプロジェクト。Googleはこのベンチャーを2010年に買収し、大きな話題となったが、今後はGoogle+等他のソーシャルサーチに統合される。

・Googleデスクトップ
 ユーザーがオンライン/オフラインのデータに即座にアクセスできる環境が整ってきたことから、当初のプロジェクトの目標を達成したとし、9月14日をもって製品の公開、サポート、API、サービス、プラグイン、ガジェットのサポートを停止する。

・Fast Flip
 メディア企業との提供の元に、ニュースコンテンツの閲覧のために開発されたユーザーインターフェイス。今後は他のコンテンツを表示するための手段として利用されることになった。

・Googleパック
 Googleとパートナー企業が提供するソフトウェアダウンロードパック。しかしWebアプリ等の台頭により必要性が薄れたことと、ユーザーが個人的に容易にダウンロードできることから、即座に停止される。

・Google Sidewiki
 ウェブにアドオンによって、コメントをつけたり、議論を行えるコミュニティー。サービスは停止され、今後はよりソーシャルな側面に集中する。利用者には、決定内容について通知される予定で、数ヶ月間は全コンテンツをダウンロードできる。

・Googleノートブック
 ウェブのURLクリップ、ドキュメントにメモを付け共有できるアドオン、ソフトウェア。Googleノートブックについては、既にサービス停止が発表されていた。今後全ノートを自動的にGoogle Docsにエクスポートする。

 このほか、Google Map API for Flash、Google Web Security、Image Labeler、Suscribed Linksのサービス停止が発表された。一方で、すでに閉鎖が決まっているGoogle Labsではあるが、その中で継続が決まったサービスも明らかになった。

 継続が決まったのは、Google Transliteration、Googleモデレータ、Fetch as Googlebot、Indic Music Search、インフルトレンド、Google Reader Play、Google Swify、Julia Mapとなっている。


関連情報

(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/9/5 09:54