米Adobe、HTML5モバイルアプリフレームワーク「PhoneGap」開発元を買収


 米Adobe Systemsは3日、「PhoneGap」開発元のカナダNitobi社を買収することで最終的な合意に達したと発表した。また、フォントサービスのTypeKit社をAdobeが買収したことも発表された。

 PhoneGapは、HTML5とJavaScriptで開発されたウェブアプリを、クロスプラットフォームのモバイルアプリに変換するためのオープンソースフレームワークで、Android、iOS、BlackBerryなどに対応している。

 今回の買収によってAdobeは、従来のFlashとAIRに基づいたモバイルアプリケーションプラットフォームに加え、オープンな思想に基盤を置く別のモバイルアプリプラットフォームを保有することになった。

 この買収についてNitobiのCEOであるAndre Charland氏は、「Adobeはオープンソースコミュニティの熱心な支持者であり続けてきたし、同時にさまざまなスクリーン上のリッチなウェブアプリケーションを実現する最先端に居続けてきた」とコメントした上で、PhoneGapのソースコードをApache Software Foundationに寄贈することを発表。Adobeもこの決定を支持していることを明らかにした。

 一方、TypeKitは、ウェブサイトで利用するためのホスティングされた高品質フォントをサブスクリプション制で提供している。現在、New York Timesなど著名サイトを含む25万を超える顧客を持つとしている。これらのTypeKitフォントは今後単独のサービスとして、またAdobe Creative Cloudサービスの一部として提供されることになる。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/10/4 11:29