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個人でもFacebookページ上にお店を開ける無料アプリ「storelike」公開


 株式会社あしたラボラトリー(あすラボ)は、ショッピングカート機能を提供する無料のFacebookアプリ「storelike」を27日より順次提供を開始すると発表した。企業や個人が開設しているFacebookページ上で、そこに集まるファンを対象としたオンラインショップを設置・運営できる。

 すでに9月よりクローズドベータ版として、新日本プロレスリング(闘魂SHOP Facebook店)、漫画全巻ドットコム、サッカー雑誌「ワールドサッカーキング」など約30社のFacebookページで限定的に提供されていたが、今回、オープンベータ版として一般公開した。

storelikeの商品一覧ページの例(闘魂SHOP Facebook店) storelikeの商品詳細ページの例(ワールドサッカーキング)

 storelikeでは、基本的なオンラインショップ機能とともに、Facebookのソーシャル機能を活用したプロモーション機能を提供する。

 オンラインショップ機能としては、商品管理、在庫設定、受注管理、商品カテゴリー設定、送料設定(購入額連動による割引も可能)など基本的な機能がそろっている。決済システムは、PayPalに対応しているほか、ゼウスのクレジットカード決済とも接続可能(別途、ゼウス社との契約が必要)。

 一方、プロモーション機能としては、Facebookの「いいね!」などのソーシャル機能と連携するのが特徴。ユーザーが閲覧しているショップや商品などのアクティビティ情報が友達にもリアルタイムで伝わるほか、「いいね!」を付けた商品の情報やそれに対するコメントもウォールにフィードされる。1人のファンの商品閲覧・購入をきっかけに、そのファンの友達にもショップの存在を認知してもらい、Facebookページのファンになってもらったり、商品を購入してもらうことが見込めるため、潜在顧客を掘り起こせるメリットがあるとしている。

 また、Facebookページに「いいね!」を付けてくれたファンだけを対象に、限定商品を販売したり、割引価格で販売するといったことも可能。これにより、自社で運営するFacebookページのファンになる動機・メリットをユーザーに打ち出せるとしている。いったんファンになってもらえれば、ショップ側が購入客や見込み客に対して、メールマガジンなどよりも親密にコミュニケーションをとれる点もメリットだという。

 なお、Facebookの機能をプロモーションの参加または応募手段に使用してはならないとするFacebookのガイドラインと、storelikeによる「いいね!」割引販売との兼ね合いについてあすラボでは、自動的に応募・参加させる機能はなく、「いいね!」で価格が変化するだけだと説明。購入するかどうかはユーザーの判断に任されているため、ガイドラインへの抵触はないと考えていると説明している。

ファンを軸としたコマース展開のイメージ

 storelikeで現在提供されている機能はすべて無料となっており、初期費用や月額料金などの固定費用、取引件数や販売額による手数料などは一切ない。ただし、扱える商品点数が100点までとなっているほか、商品一覧ページごとの表示件数など、カスタマイズの自由度も限られている。今後、より高度な有料機能も検討したいとしている。

 一方、現時点の無料サービスでもショッピングカートとしての基本機能は用意されており、PayPalアカウントがあれば、これを個人でも導入できる点が注目される。実際にクローズドベータ版でも、手作りアクセサリーの販売や農家による有機野菜の販売などにも使われているほか、友人と共同で不要品を格安で販売するような事例もあるという。あすラボによれば、Facebookを活用したEコマースである“Fコマース”はまだ国内事例が少なく、Facebook上で商品を購入するという文化が日本では定着していないというデメリットもあるというが、従来のネットオークションのように、今後、個人間取引のプラットフォームとして活用されていく可能性もありそうだ。


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(永沢 茂)

2011/12/27 06:00