アップル、7.9インチの「iPad mini」と第4世代の「iPad」
アップルは北米で開催した同社の新製品発表イベントで、第4世代の「iPad」、7.9インチディスプレイのiPad miniなど新製品を発表した。
●7.9インチのiPad mini
7.9インチディスプレイを搭載した「iPad mini」 |
「iPad mini」は、7.9インチで1024×768ドットのディスプレイを採用した新しいiOS搭載タブレット。カラーはホワイトとブラックの2色、ストレージが16/32/64GBの3種類、Wi-Fi版とWi-Fi+Cellular(LTE+3G)版が用意される。発表会では、10月26日より予約を受け付けを開始し、Wi-Fi版は11月2日発売で、価格は329ドルから、セルラー版は2週間遅れで価格は459ドルからとアナウンスされている。
国内では、auとソフトバンクモバイルから発売される。SIMカードは、iPhone 5と同じnanoSIMカードとなる。
日本での価格は、Wi-Fiモデルの16GB版が2万8800円、32GB版が3万6800円、64GB版が4万4800円。Wi-Fi+Cellularモデルの16GB版が3万9800円、32GB版が4万7800円、64GB版が5万5800円。
iPad miniのディスプレイ解像度は、第2世代までのiPadと同等で1024×768ピクセル(163ppi)となり、アップルでは27万5000以上のiPadアプリがそのまま使えるとしている。搭載するボタンなどのユーザーインターフェイス(UI)も従来のiOS機器から変更はない。プロセッサはiPad 2と同じアップル製のA5を採用。プロセッサのクロック周波数やシステムメモリサイズなどは公表されていない。本体サイズは200×134.7×7.2mmで重さは308g(Wi-Fi+Cellularモデルは312g)。
Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n、Bluetoothは4.0をサポートする。デジタルコンパスを搭載するほか、Wi-Fi+Cellular版は、A-GPSとGLONASSの位置情報機能も搭載する。カメラには背面に5メガピクセルの裏面照射式「iSightカメラ」が用意されており、レンズは開放値でf/2.4。前面には1.2メガピクセルの裏面照射式「FaceTime HDカメラ」を搭載。音声エージェント機能のSiriにも対応する。
充電・通信インターフェイスにはiPhone 5と同様のLightningコネクタを採用する。iPhone 5では有線によるビデオ出力には対応していなかったが、iPad miniは別売りの「Lightning Digital AVアダプタ」と「Lightning -VGAアダプタ」による最大720p(ビデオ再生時のみ1080p)のビデオ出力が可能となった。従来のiPadやiPhone同様、Apple TVへのワイヤレス映像転送にも対応する。
Lightningコネクタを使うオプション製品として、カメラと接続する「Lightning - USBカメラアダプタ」とSDカードを読み込む「Lightning - SDカメラカードリーダー」も追加された。いずれも従来のiPad向けにはDockコネクタの同様製品が販売されている。
16.3Wh(約4.4~4.5mAh相当)のバッテリを内蔵し、通常利用で最大10時間、携帯電話ネットワークと通信をして最大9時間使える。
オプション品として、iPad 2以降で販売されている「Smart Cover」のiPad mini版も用意されるほか、背面を覆う「Smart Case」(レーザーでのメッセージ刻印サービスあり)も追加されている。本体同梱品はケーブルとACアダプタのみ。
●第4世代のiPad
CPUにA6Xを採用した第4世代iPad |
同時に第4世代のiPadも発表された。製品名は引き続き「iPad」。これは春に発売された第3世代iPadの強化版で、プロセッサにはCPU/GPUともに「A5X」の2倍のパフォーマンスになるという「A6X」を搭載する。また、新たにLightningコネクタを採用した。LTEも拡張され、第3世代では北米対応だけだったところが、日本など北米以外の地域でもLTEが使えるようになった。対応周波数などはiPhone 5やiPad miniと同等。
そのほかの公表されているスペックは、ほぼ第3世代のiPadと同等で、9.7インチ2048×1536ドットのRetinaディスプレイを搭載する。241.2×185.7×9.4mmで652g(Wi-Fi+Cellularモデルは662g)といった大きさ・重さなども変更はない。SIMカードもMicro-SIMカードとなっている。16/32/64GBの3モデルが用意され、カラーもブラックとホワイトの2種類が用意される。
日本での価格は、Wi-Fiモデルの16GB版が4万2800円、32GB版が5万800円、64GB版が5万8800円。Wi-Fi+Cellularモデルの16GB版が5万3800円、32GB版が6万1800円、64GB版が6万9800円。
発表会では、新しいiPadのLTEがソフトバンクとKDDIにも対応すると発表されている。
同発表イベントではMacの新製品やiBooks Authorの新バージョンなども発表されている。
Appleサイトでは、iPad miniとiPadの大きさの違いが視覚的にわかるように掲載されている |
関連情報
(白根 雅彦)
2012/10/24 03:53
-ページの先頭へ-