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「gooメール」ログイン不能の障害、データセンターの電源工事ミスに起因

 メールサービス「gooメール」で約半日間にわたって発生した障害は、データセンターの電源工事に起因するものだったことが分かった。

 障害は、15日正午ごろから翌16日の深夜1時18分までの間、gooメールにログインできない状況となり、メールの送受信を含む全機能を利用できなくなったもの。影響は、gooメールの無料・有料サービス含む全ユーザーに及んだ(gooメールの1日あたりのユニークユーザー数は平均18万人)。

 gooを運営するNTTレゾナント株式会社によると、gooメールのシステムを収容しているデータセンターにおいて15日に電源工事が行われた際、データセンター側の作業手順ミスにより、12時1分ごろにgooメールのシステムに電源の瞬断が発生したという。

 同社では早い段階でこれを把握できていたものの、保持しているデータの整合性などを確認する作業に手間取り、ログインシステムを再開するのに時間がかかったとしている。

【追記 18:10】
 ユーザーのデータについては、すでにメールボックスに保存されていたメールにおいては、今回の障害によるデータ消失はないとしている。ただし、電源の瞬断の瞬間と同時に送信ボタンが押されたメールについては送信が完了しないままデータが消失した可能性もあり、該当するメールがあるかどうかについてはNTTレゾナント側では判断できないという。

 また、ログイン障害が発生していた時間帯にgooメールのアカウント宛に送信されてきたメールは、送信者にエラーとして返送されていると思われるという。必要に応じて送信者にメールの再送を求めるなどの対応が必要になる。

 なお、15日には、ログイン不能になる前、同日深夜2時ごろからメールの送受信が遅延する障害が発生していたが、NTTレゾナントによれば電源工事とは別個の障害。一時的にスパムメールが大量に増加したことでメール送受信の処理が追い着かなくなったのが原因という。

 ログイン障害が解消した後もその影響を引きずっており、16日午後の時点でもメール遅延が続いている状況。15日午前に送受信されていたメールの送信処理と各アカウントのメールボックスへの振り分け処理、ログイン障害解消後の16日に送受信されたメールの処理を順次行っており、16日中には完了したいとしている。

(永沢 茂)