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Windows XPサポート終了の日まであと1年、移行の検討は早めに
(2013/4/5 16:16)
サポート終了後はセキュリティ更新プログラムが提供されない危険な状態に
マイクロソフトが製品に対するサポート期間を定めた「サポートライフサイクルポリシー」では、製品のメインストリームサポート期間は「製品の発売後5年間」または「次期製品の発売から2年間」のどちらか長い方、ビジネス向け製品についてはさらに5年間(または次々期製品の発売から2年間)を延長サポート期間としている。延長サポート期間には無償サポートは受けられないが、有償サポートとセキュリティ更新プログラムの提供は継続される。
2001年11月に発売されたWindows XPの場合、メインストリームサポート期間は2009年4月に終了しており、現在は延長サポート期間となっている。また、コンシューマー向けのWindows XP Home Editionについても、顧客からの要望が多かったことから同様の延長サポートが提供されている。
サポート対象となるのは最新のService Pack(SP)を適用しているOSで、Windows XPではSP3(64bit版はSP2)を適用済みであれば、現在でもセキュリティ更新プログラムが提供されている。
しかし、サポート期間終了となる2014年4月8日以降は、Windows XPに対するセキュリティ更新プログラムの提供は無くなる。以降は、たとえ新たな脆弱性が発見され、それを悪用した攻撃などが発生したとしても、Windows XP向けのセキュリティ更新プログラムは基本的に提供されないため、PCが脅威にさらされる危険が高くなる。このため、マイクロソフトではWindows XPのサポート期間終了に向けて、後継OSへのアップグレードを推奨している。
また、Office 2003も同じ2014年4月8日にサポート期間が終了となるため、同様に後継製品へのアップグレードを推奨している。
現在でもXPのシェアは3割以上?
Windows XPが発売された2001年は、日本ではYahoo! BBが開始された年で、ブロードバンドが普及していく時期とWindows XPの販売時期が重なっている。また、後継OSとなるWindows Vista(2007年1月発売)が登場するまでの期間も長かったことから、Windows XPは広く普及したOSである分だけ、現在でも利用しているユーザーが多く、サポート終了の影響も大きいと考えられる。
ブラウザーやOSのシェアを継続的に調査している米Net Applicationsによると、2013年3月時点でWindows XPのOSシェアは38.73%で、Windows 7の44.73%に次ぐ規模となっている。
株式会社ジャストシステムのネットリサーチ「Fastask」による2013年2月度のアンケート調査では、30.1%がWindows XPを利用していると回答しているなど、各種調査の結果でもWindows XPは現時点でかなり多くのユーザーが使っていることが推測される。
マイクロソフトでも今後、Windows XPのサポート終了に向けて新しいOSへの移行を促すための施策を講じていくと思われるが、特に企業ユーザーなどではWindows XPからの移行を早期に検討しておく必要があるだろう。