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ニコニコ「ユーザーチャンネル」募集開始、個人ユーザーに課金機能も提供
(2013/10/3 17:08)
株式会社ドワンゴと株式会社ニワンゴは3日、動画サービス「niconico」の「ニコニコチャンネル」を一般ユーザーが開設できる「ユーザーチャンネル」の募集を開始した。ベータ期間として第1弾では15人を募集し、12月にチャンネルの開設を予定。2014年中に合計100チャンネルの開設を目指す。
「ニコニコチャンネル」は、企業などがniconico上に開設する「公式チャンネル」という位置付けのプラットフォームサービス。動画、生放送、ブロマガなどを配信でき、課金機能も提供される。2008年にサービスを開始し、現時点では約3500チャンネルが開設されている。
「ユーザーチャンネル」は、ニコニコチャンネルと同様の機能を一般のユーザーにも提供するもので、動画や生放送、ブロマガの配信に加え、課金機能が利用できる。また、ユーザーチャンネルでは、一般ユーザーに提供している機能と比べ、動画容量、予約投稿数が増えるほか、生放送配信では生放送の延長や予約機能が無料で利用できる。
3日からは、ベータ期間の第1弾公募として、ユーザーチャンネルの開設希望者の募集を開始。応募条件は、自身のお気に入り登録またはコミュニティ参加者が1万人以上のユーザーで、1万人以下のユーザーも企画書を送付して応募できる「チャレンジ枠」も用意。また、ユーザーからは「この人にチャンネルを開設してもらいたい」という推薦も受け付ける。
応募期間は10月3日~10月31日で、ユーザーの活動実績や他薦の数を考慮して、第1弾の15人を選定。12月にユーザーチャンネルを開設する予定。
今後の予定としては、2014年2月に第2弾の参加者募集を行い、15人前後を選定。さらに2014年中には計100ユーザーの参加を目指す。
報酬を得られるプラットフォーム提供で、クリエイターの創作活動を支援
ニワンゴ代表取締役の杉本誠司氏は、「ニコニコには当初からユーザー同士が支え合う文化がある」と説明。ユーザーが投稿した作品がユーザーによって評価され、それがまた次の創作につながっていくというサイクルがあり、これを支援するためにプラットフォームとしては、ネット課金とクリエイターへの還元という仕組みを構築してきたという。2011年12月に開始した「クリエイター奨励プログラム」では、これまでに計7153人に総額5億9355万7255円を支払い、1000万円以上を受け取った人も7人いることを紹介した。
ユーザーチャンネルも、こうしたクリエイターの支援として始めるもので、投稿者は創作活動で報酬を得られるようになり、視聴者は投稿者を直接支援できるようになると説明。募集条件となっている「お気に入りまたはコミュニティ参加者1万人以上」に該当するユーザーは現在約1000人ほど存在し、多様なクリエイターに参加してほしいとした。
また、「チャレンジ枠」を設けた理由については、ここ最近で急速に注目を集めているクリエイターにも参加してもらいたいためと説明。お気に入りユーザーやコミュニティの登録者は時間とともに増えていくため、「1万人以上」という条件は長期間活動しているクリエイターが中心となるが、比較的若いクリエイターにも挑戦してもらいたいとした。
ユーザーチャンネルの開設者には、現在企業向けに提供しているものと同様のツールが提供され、動画や生放送の配信や、ブロマガの記事投稿などの管理が可能。課金については月額課金と都度課金が利用できるが、当初は月額課金を推奨し、金額については多くの決済手段で利用できる月額105円~1575円を推奨するという。有料課金のうち30%は手数料としてドワンゴが受け取る。