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mixiが写メッセージアプリ「muuk」、閲覧は3秒だけ、友達関係も30日で消去

 株式会社ミクシィは、仲間内でたわいもない会話をするように日常的な写真を共有するためのアプリ「muuk」をリリースした。iOS 7.0以上、Android 4.0.3以上に対応しており、それぞれApp StoreとGoogle Playより無料でダウンロードできる。

 muukでは、送信された写真が閲覧できるのは3秒間だけで、1回閲覧した後は見られなくなる。いわゆる“Snapchatタイプ”のフォトメッセージアプリだが、メッセージに“自撮り”画像を添えられる点がmuukの特徴だ。

 muukで撮影すると、背面カメラによるメインの被写体の写真とともに、前面カメラによる撮影者(メッセージ送信者)の写真も記録される。例えば、道で転んで膝を擦りむいて流血している様子を伝える際、あるいは食事を目の前にしている際の自身の表情も相手に伝えられるわけだ。

 写真を送信できるのは最大9人まで。テキストメッセージも添えることが可能だが、写真の加工やデコレーションなどは一切行えない。

 送信されてきた写真はぼかしが入っており、見えるのは中央部のごく一部と撮影者の写真のみ。これをタップすると撮影者の写真が消え、メインの写真が3秒だけくっきり表示されて、その後、テキストメッセージがあれば表示される。閲覧されなかった場合も12時間後に自動的に消去される仕様だ。送信者側にも送った写真は残らない。

撮影画面
受信画面(閲覧前)
受信画面(閲覧中)

 ミクシィでは、写真をSNSの友達と共有する行為はこれまでもFacebookやmixi、Twitterなどで行われてきたが、そこに投稿されるのは美しい風景やおいしそうな食事など“きれいな写真”であり、日常会話で生まれるような写真はあまりないと指摘する。

 これに対してmuukは、前述の流血写真のように、転んでしまった時の状況・気持ちを誰かと共有したいが、SNSで広く・長くさらされてしまう類の写真ではない、あるいは食事の写真であっても、豪華ではない食事を前にした泣きそうな表情などを、本当に仲のいい友達間だけで共有するために開発した。ミクシィでは、きれいな写真や目的のある写真であれはFacebookやTwitterで共有すればいいとし、muukでは「無目的・無価値な写真を共有して欲しい」と説明している。

 muukは10代〜20代前半の女性をメインターゲットとしており、“SNS離れ”にあるユーザー層へのミクシィからの提案でもあるという。

 ミクシィによると、従来のSNSでは、そもそもあまり深い仲ではない知り合いや、すでにやりとりがなくなった人物ともそのままつながってしまいがち。ユーザーが自身で友達関係を削除するのも抵抗があるため、古い友達関係を整理しようとすると、例えばmixiからTwitterへ、さらにFacebookへ……というように、利用するSNSを変えていく羽目になったと指摘する。

 これに対してmuukでは「人間関係もどんどん消しちゃいましょう」というスタンスだ。30日やりとりが無かった友達は、アプリの仕様として自動的にアドレスリストから消去してくれる。

 ユーザーアカウントについても、muuk独自のIDを登録する仕組み。最近多いFacebookやTwitterの外部アカウント連携については、「Facebookログインで投稿を拡散できるというのは、おっさんの理論。彼女たちはつなげてほしくないと考えている」と一蹴。ミクシィ自身が運営しているmixiのアカウントですら連携していない。muukのIDもメールアドレスや名前からは検索できず、口頭やメールなどで連絡し合う必要がある。

 Facebookにおける友達関係は社会的なつながりであり、毎日会うような友達ではなく、距離が遠く弱いつながりであるとミクシィでは指摘。そんなSNSへの投稿はポジショントークにならざるを得ず、もし変顔の写真を投稿するとなると、その理由や状況について詳しい説明もあわせて投稿する必要が出てくる。「muukが作ろうとしているのは、毎日会う人、変顔してもフォローできる人」とのコミュニケーションだという。muuk(ムーク)という名称は、仲がいい友達との、飾らない“無垢”なコミュニケーションを意図して命名した。また、「殻をムクっと割って自分をさらけ出す」という意味もロゴデザインに込めているという。

 こうしたアプリの方向性から、写真の編集機能や装飾用のスタンプを有料で提供するといった有料ビジネスモデルは考えにくいが、ミクシィでは、muukを活発に利用するようなヘビーユーザー向けのビジネスモデルがすでに見えているとしている。1年間で100万ユーザーの獲得を目指す。

(永沢 茂)