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「悪意ある投稿」経験率がスマートデバイス利用者で増加傾向、IPA調査

 独立行政法人情報処理推進機構は17日、情報セキュリティの脅威や倫理に対する意識について調査を行った「2014年度情報セキュリティに対する意識調査」の結果を公表した。

 調査は、13歳以上のPCおよびスマートデバイスのインターネット利用者を対象としたウェブアンケートによるもので、有効回答数はPC利用者が5000人、スマートデバイス利用者が3500人。調査期間は事前調査が2014年9月21日〜9月30日および10月21日〜10月24日、本調査が2014年10月2日〜10月30日および10月11日〜10月30日。

 使用しているパスワードの設定方法などについての調査では、PC利用者のうち「パスワードは誕生日など推測されやすいものを避けて設定している」は52.6%、「パスワードは分かりにくい文字(8文字以上、記号含む)を設定している」は50.7%と、前年度の調査と同様に全体の半数以上が実施している。

 しかし、10代では前者が36.4%、後者が39.2%、PCの習熟度が低い(レベル1)層では前者が36.6%、後者が29.5%と、全体に比べて割合が下がる。また、「サービスごとに異なるパスワードを設定している」も全体が29.2%であるのに対して、10代は15.8%、レベル1は15.4%と、全体の約半数の実施率となっている。

ID・パスワードの管理方法

 行動ターゲティング広告に関する調査では、インターネット利用者のうち「興味がある情報や広告が提供されるので参考にしている」は14.5%、「商品の購入など積極的に活用している」は4.8%と、活用している利用者は少ない。

 一方で、「知らない間に自分の情報が収集されている様で、気持ちが悪い」は54.7%、「収集されている情報が漏えいしないか不安である」は36.5%で、利便性よりも自身の情報が収集されることや収集された情報の管理を不安に思う利用者が多い結果となった。

 また、行動ターゲティング広告を無効にするための「オプトアウト」については、用語としてオプトアウトを知っているという回答は27.9%にとどまっており、広告を受信拒否できることを知らずに、配信を受けている利用者も多数いると推測している。

行動ターゲティング広告に対する認識・行動
オプトアウト/オプトインの認知度

 情報セキュリティの倫理に対する意識調査では、インターネット上に投稿をした経験がある利用者のうち、悪意ある内容の投稿をしたことがあるという回答者の割合は、PC利用者では22.2%で、前年度調査から4.2ポイント減少した。一方、スマートデバイス利用者では26.9%で、前年度調査から3.4ポイント増加した。

 スマートデバイス利用者に、悪意のある投稿をした理由を尋ねた質問では、「人の意見に反論したかったから」(32.3%)、「人の投稿やコメントを見て不快になったから」(27.6%)、「人の意見を非難・批評するために」(25.5%)、「いらいらしたから」(19.3%)などの回答の割合が高い。

 悪意のある投稿後の心理については、「気が済んだ、すっとした」(31.9%)が最も多く、「やらなければよかったと後悔した」(13.6%)、「書き込んだ相手に謝罪したい」(9.3%)といった、後悔や反省を感じている割合は少ない。

利用者がスマートデバイスで悪意ある投稿を行う理由
悪意ある投稿後の心理

 スマートデバイスのインターネット利用者で、推測などで他人のIDにログインできた場合にサービスを利用する可能性があると回答した割合は、対象となるIDの所有者が「親や友人」の場合は15.1%、「知り合い」の場合は14.5%、「まったく知らない他人」の場合は14.4%。年齢層別では20代の割合が高く、すべての場合で利用する可能性があるという回答が23%台となっている。

 IPAでは、ネットワークを介して他人のアカウントを利用することは、不正アクセス禁止法違反になることから、規範意識の向上とともに、インターネット関連の法律に関する知識を身につける必要があると指摘している。

スマートデバイスで他人のID・パスワードを無断で利用する可能性

(三柳 英樹)