「Mac OS X 10.10.3」公開、iPhoneライクな「写真」アプリ追加

　米Appleは8日、Mac用OS「OS X Yosemite」の最新アップデート「Mac OS X 10.10.3」を公開した。新しく「写真」アプリを内包したほか、安定性、互換性、セキュリティを強化している。

　アップデートは、「App Store」内の「アップデート」タブから行う。Appleでは、アップデートインストール前のバックアップを推奨している。

「Mac OS X 10.10.3」にアップデート中のMacBook Air（13inch Mid 2012）。環境によりアップデート時間は異なるが、実測15分ほどで完了した（ダウンロード時間は除く）

　「写真」アプリでは、iPhone/iPadの「写真」アプリと同様に、「モーメント」「コレクション」「年」表示で写真を撮影日時や撮影地別に閲覧できるほか、「写真」「共有」「アルバム」や、スライドショーなどの作品をまとめる「プロジェクト」タブを設け、用途ごとにライブラリ内の写真を閲覧できる。また、ワンクリックやスライダー操作で色味調整・レタッチできる編集ツールを搭載する。

　「iCloud」と連携し、すべての写真・動画を元データのフォーマット・解像度で「iCloudフォトライブラリ」に保存。MacやiPhone/iPad、ウェブブラウザーからアクセスできる。フォトブックや写真プリントをインターネット上で注文できるサービスも利用可能。

「写真」アプリでは、「写真」「共有」「アルバム」「プロジェクト」タブを設けており、用途ごとに写真を閲覧できる

iPhone/iPadの「写真」アプリと同様に、「モーメント」「コレクション」「年別」で写真を表示

さまざまな色味に調整できるフィルターや調整機能を搭載する。自動調整機能もある

写真のブック／プリントサービスを利用できる。サービス提供国には日本も含まれている

複数のフィルターを搭載している。写真は「ランスファ」

レタッチ機能もあり、写真中央部のXマークを消すことができた

　そのほかのアップデート内容として、300種類の新しい絵文字を追加したほか、顔や手足など一部の絵文字では肌の色を変更できるようになった。また、「調べる」機能に「Spotlight」の検索候補を追加。Safariでは、プライベートブラウズ時に閲覧したウェブサイトのファビコンURL保存を廃止したほか、安定性とセキュリティを強化している。このほか、Wi-Fi使用時のパフォーマンス・接続性向上、Wi-Fiサービスとの互換性向上、Bluetoothデバイスとの接続トラブル解消、画面共有の信頼性向上が含まれる。

　エンタープライズ向けのアップデートとしては、Active DirectoryサーバーにバウンドされたMacが、起動時に応答しなくなる問題を解決したほか、GPUアプリケーションでもumaskの設定が有効になった。また802.1X（EAP-TLS）プロファイルのインストールに関する問題や、複数のMacでFinderからDFS共有ポイントにアクセスした際にフォルダが“消える”問題を修正している。

絵文字は新たに300種類が追加された

肌の色を変更できる

【お詫びと訂正 21:30】
　記事初出時、「肌の色を変更できる300種類の新しい絵文字を追加した」と記述しておりましたが、これは誤りです。追加された300種類すべてで肌の色を変更できるわけではありません。お詫びして訂正いたします。詳しくは、別記事『Apple、絵文字の“肌の色”を変更可能に、OS XとiOSの最新バージョンで』を参照ください。