品川女子学院とヤフーが公開コラボ授業、中3がヤフオク特集企画


公開授業の様子
公開授業の最後にはヤフーの受付フロアで記念写真も

 ヤフーは16日、品川女子学院中等部(東京・品川)と共同で「Yahoo!オークション」の利用促進サイトを企画する“公開コラボ授業”を実施した。当日は、利用促進サイトの企画を立案した生徒32人がヤフーの本社(東京・六本木)を訪問。12月のサイト完成を目指して、ヤフーのスタッフらとサイトのデザインや設計について議論した。

 ヤフーと品川女子学院は2009年6月以降、インターネットビジネスに関する授業を共同で実施している。これまでの授業では、中学3年生の生徒約200人がYahoo!オークションの利用促進サイトを立案し、ヤフーのスタッフと生徒が5つの企画を選考。その後は、ヤフーのスタッフの指導のもとで、企画案の完成に向けた作業を進めていた。

 利用促進サイトの企画案に選ばれたのは、ライブ会場で入手したグッズを扱う「ライブでGOOD LIFE」、余った旅行のお土産を扱う「全国お土産コレクション」、手芸用品を扱う「アイラブ手芸」、年齢別のおもちゃを扱う「おもちゃの国」、実際に使って成功したダイエット用品を扱う「私『綺麗!』」――の5案。

 前回までの授業では、利用促進サイトのテーマや対象ユーザー、キャッチコピーなどを「仕様書」にまとめるとともに、言葉だけでは表現しきれない雰囲気については、企画のテーマに沿った雑誌から切り抜いた写真を貼り付ける「ムードボード」を作成することによって、アイデアを表現していた。

 今回の授業では、「仕様書」や「ムードボード」をもとにヤフーのスタッフが制作した利用促進サイトのテストページが披露され、生徒からは「かっこいい」「感動した」といった喜びの声が上がった。授業ではさらに、12月のサイト完成に向けてデザインや内容の最終調整が行われた。

 ダイエット用品を扱う「私『綺麗!』」を企画したグループでは、ヤフーのスタッフが「商品数をもっと増やした方がよい」と助言。これを受けて生徒が「面白い商品がジャパネットにあった」と発言すると、グループごとに用意されたPCで検索したり、「身体の部位別の商品を検索できるようにしたほうがよい」などと活発な議論が見られた。

 また、ライブ会場で入手したグッズを扱う「ライブでGOOD LIFE」を企画したグループでは、「商品の写真をiPodとかでアルバムの写真がばーっと流れるような感じにしたい」(※編集部注:iPodやiTunesなどに採用されている「Cover Flow」のこと)という注文が寄せられ、ヤフーのスタッフが「なかなか厳しい要求だなあ」と漏らす一幕もあった。

 品川女子学院におけるヤフーとの取り組みは、28歳になったときに社会で活躍している女性を育成することを目的とした「28project」の一環。情報科主任を務める酒井春名教諭は、「生徒は授業の回数を重ねるごとに、『働く』ことを身近に感じるようになった。たいへん貴重な経験」と評価していた。

 生徒の企画による特集ページは12月にYahoo! JAPAN上で公開される予定だ。

手芸用品を扱う「アイラブ手芸」の「仕様書」と「ムードボード」「アイラブ手芸」のテストページ

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(増田 覚)

2009/11/17 06:00