米Microsoftが欧州でWebブラウザー選択画面表示を開始


ブラウザ選択画面のイメージ

 米Microsoftは19日(現地時間)、「欧州一部地域で来週にもブラウザー選択画面の表示を開始する」という計画を公式ブログで明らかにした。

 この対応は、2009年12月にMicrosoftと欧州委員会の間で成立した合意に基づいて行われるもの。これにより、欧州のユーザーは、これまでWindows OSでは初期状態で既定のWebブラウザーとして導入済みだったInternet Explorer(以下IE)以外のWebブラウザーを選択する機会を明示的に与えられることになる。

 このWebブラウザー選択画面は、22日の週より欧州地域内の英国、ベルギー、フランスの3か国で先行導入を開始し、欧州地域全体では、3月1日から導入開始される予定だ。

Webブラウザー選択画面アップデートは、Windows XP/Vista/7を対象に、Windows Updateにより自動アップデートとして提供される。現在IEを既定のWebブラウザーとして使用している場合、Webブラウザーを選択する必要があることを示す紹介画面がまず表示される。

 この画面で「OK」をクリックすると、Webブラウザー選択画面に移る。ここでIEに加え、シェアが大きいMozilla Firefox、Google Chrome、Safari、Operaの5つのWebブラウザーがランダムな順番でメイン画面に表示される。さらにスクロールしていくと、別のWebブラウザーを表示することもできる。

 また、Windows 7ユーザーでIEをタスクバーに登録している場合、このアップデートとともにその登録も削除される。この場合IEが削除されるわけではなく、使用するWebブラウザーを決定した後で再登録することが可能だ。

 現時点で欧州でもInternet Explorerのシェアは依然として大きい。独ADTECHの英国支社が1月7日に発表した欧州における2009年第4四半期のシェア調査では、IE6~IE8までを合計するとIEのシェアは63.6%と6割を超えている。今回の対処が欧州地域全体で適用された後、欧州のWebブラウザー市場シェアがどのように変化するかが注目される。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/2/22 06:00