NEC、USBメモリを挿せば簡易NASとして使える11b/g/n対応無線LANルータ
NECとNECアクセステクニカは5月18日、IEEE 802.11n/11b/11gに準拠した理論値最大300Mbpsの無線LANルータ「AtermWR8170Nシリーズ」を発表。スタンダードモデルの「AtermWR8170N(STモデル)」と、離れた部屋でも高速通信が可能なハイパーロングレンジモデル「AtermWR8170N(HPモデル)」の2機種をラインナップ、ボディカラーは、STモデルはホワイト、HPモデルはブラックを採用した。6月上旬より順次販売開始する。
店頭価格は、STモデル「PA-WR8170N-ST」が6500円程度、HPモデル「PA-WR8170N-HP」が8500円程度となる見込み。単体販売のほか、それぞれUSBスティックタイプ子機とのセットモデルも用意。価格は、STモデルとUSBスティックタイプ子機とのセット「PA-WR8170N-ST/NU」は9500円程度、HPモデルとUSBスティックタイプ子機とのセット「PA-WR8170N-HP/NU」は1万1500円程度となる見込み。
「AtermWR8170Nシリーズ」は、STモデル・HPモデルともUSBポートを装備。USBメモリや外付けハードディスクを接続することで、読み書き可能なLAN上のファイルサーバーとして利用できる簡易NAS機能を搭載する。
また、HPモデルでは、指向性に優れた高性能アンテナおよび高性能無線回路を採用。これにより、離れた部屋でも高速通信を可能とした。NECの調査では、従来11g対応製品と比較して約8倍、同時発表のATermWR8170NシリーズのSTモデルと比較して約1.3倍の高速通信を実現した。
「AtermWR8170Nシリーズ」はハイパーロングレンジモデルもアンテナを内蔵。居間などに置いてもすっきりしたデザインとした。アンテナは最適な位置で設計されているためアンテナ調整は不要だという。
導入時の設定は「らくらく無線スタート」「らくらく無線スタートEX」を用意、回線に応じて「PPPoEルータモード」「ローカルルータモード」「アクセスポイントモード」の3つの動作モードを自動選択。マルチSSID利用時も自動接続設定が可能だという。ただし、PPPoEルータモードの場合のみ、Web設定画面での設定が必要となる。
マルチSSID対応で、2つのSSIDを仮想的に運用することで、パソコン環境ではAESなどを利用した高セキュリティ、ニンテンドーDSなどWEPのみ利用可能な携帯ゲーム機ではWEPを利用するなど暗号化方式の混在利用ができる。なお、初期値はプライマリSSIDがAES、セカンダリSSIDがWEPに設定されている。
また、異なるSSIDのネットワークへの接続を遮断するネットワーク分離機能を搭載。有線LAN上の接続機器へのアクセスを制限し、インターネットのみ通信可能とすることもできる。
リモート起動機能(Wake on LAN)も搭載、外出先などからインターネット経由でWR8170N有線配下のWake on LAN対応パソコンの電源を起動することができる。
STモデル・HPモデルともサイズは35×128×160mm(厚×奥行×高)。内蔵アンテナは送信2×受信2。USBポート×1を装備し、最大300Mbpsの通信に対応する。セキュリティはマルチSSID対応、MACアドレスフィルタリング(最大32台)、WEP(64/128/152bit)、WPA-PSK(TKIP、AES)、WPA2-PSK(TKIP、AES)に対応する。なお、IEEE 802.11nではWPA-PSK(AES)およびWPA2-PSK(AES)のみの対応となる。
ルータ機能は、PPPoEマルチセッション(最大5接続)、PPPoEブリッジ(最大16接続)、IPv6ブリッジ(マルチキャストストリーミング無線LAN転送対応)、VPNパススルー(PPTP/IPsec)、DHCPサーバー、DNSフォワーディングに対応する。
関連情報
(工藤 ひろえ)
2010/5/18 13:36
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