米eBay、オープンコマースエコシステム「X.commerce」発表


 米eBayは12日、同社の開発者向け会議「Innovate Developer Conference 2011」において、“オープンコマースエコシステム”と称する「X.commerce」を発表した。オンラインショップに必要なテクノロジーすべてを提供するという。

 X.commerceは、オンラインショップやオフライン店舗で必要とされる決済サービス、在庫管理、税務管理、オンラインショッピングで必要となるショッピングサイト、ショッピングカート、マーケットプレイスの統合、携帯サイトやソーシャル機能などを開発者と企業に提供し、ビジネス遂行を容易にすることを目的としている。

 登録ユーザーは基本的な機能を無料で利用できるとしている。また、開発者向けツールキットが提供されており、現在、デベロッパーパッケージとしてウェブサイトからダウンロードできる。

 企業はX.commerceを使用することにより、オフラインの店舗、デスクトップ向けウェブサイト、携帯ショッピングサイト、ソーシャル機能など、さまざまな店舗を統合して在庫や税務管理をしたり、新技術を追加することが容易になる。また、新たにアイデンティティサービス「PayPal Access」が提供されたことにより、ユーザーはPayPalのアイデンティティを使用するだけで、オンラインショップのユーザーIDを取得せずに買い物が可能になる。一方でeBayは、eBayで培ってきたテクノロジー資産、PayPal、さらに同社子会社のMagentoやGSIなどのさまざまな技術も、X.commerceを通してオープンな仕方で提供する。

 これに合わせてeBayは、X.commerceでFacebookのOpen Graph機能を使用することでFacebookと提携したことも発表した。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/10/13 11:21