Twitterが提訴したスパム業者のツールとは、シマンテックが解説


 シマンテックは、Twitterがサンフランシスコの連邦裁判所に提訴したスパム業者が提供していたスパムツールの詳細を解説した。

 シマンテックによれば、提訴のリストに名前が挙がっていた「TweetAttacks」は、Twitterのマーケティング製品という位置付けで、TweetAttacks Pro、TweetAttacks Lite、TweetAttacks Free Editionの3つのバージョンを提供していた。価格はPro版が127ドル、Lite版が57ドルだった。

TweetAttacksの販売サイト

 機能面では、同時に数千のアカウントにツイートやリツイートを投稿することが可能。さらに、複数ユーザーを自動的にフォロー/アンフォローし、一定時間以内にフォローバックのないユーザーを自動的にアンフォローできる。特定のキーワードを投稿したユーザーに返信する機能も備えており、例えば「porn」というキーワードを含むツイートを探し、投稿者にポルノ関連のリンクを送れるという。

特定のキーワードを投稿したユーザーに返信する機能も備えている

 また、Twitterアカウントの作成サービスを提供しており、これらのアカウントのプロファイルには、実在する人間の名前と写真が設定されていた。リンクやハッシュタグを含まないツイートを自動的に投稿することで正当に見せかけ、アカウントの存続を維持したり、別のスパムアカウントを使って詐欺ツイートをリツイートするモジュールも提供していた。

 このほか、マニュアルではリンクを送信するのに最適な時間帯、新規作成アカウントのフォロワーを増やす方法、1日に送信するツイートの数、送信停止を回避する方法、詐欺調査リンクを取得する場所などについて細かくアドバイスしている。

 なお、TwitterAttacksはTwitter APIを使用していなかった。これはほとんどのTwitter APIは使用回数が制限されているためだといい、その代わりに分散したマシン上で自動スクリプトを実行し、Twitterにアクセスしていたという。

TweetAttacksのマニュアル

 シマンテックはこのほか、TwitterAttacksと機能が似たスパムツールで、提訴リストに名前が挙がっていた「TweetAdder」についても解説している。


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(増田 覚)

2012/4/12 12:22