Amazonでの買い物代金が100倍の金額で請求される、アメックス会員の一部で


 Amazonでのオンラインショッピングの決済にアメリカン・エキスプレス(アメックス)のクレジットカードを使った人の一部において、実際の価格の100倍の金額が誤って請求されるトラブルが発生していたことがわかった。

 Twitterでは、例えば800円の買い物で8万円、1187円の買い物で11万8700円、5万円の買い物で500万円請求されたなど、複数の報告が上がっている。アメックスではすでにこの問題に対応済みであり、支払い時にそのまま間違った金額を引き落とすことはないと説明。会員に多大な心配と迷惑をかけたとして謝罪している。

 誤請求は、4月26日から5月4日までの期間に、Amazonを含む数社のアメックス加盟店でのカード利用で発生した。米国の決済代行業者(Amazonとは別会社)からアメックスへ決済情報データが送信される段階のシステム不具合が原因だという。

 ただし、該当する加盟店でこの期間に買い物をしたすべての決済で発生したわけではない。この決済代行業者からアメックスには、期間中、複数回に分けてデータが送信されたが、そのうちの何回においてデータ送信の過程で金額が100倍に変わる事象が発生した模様だ。詳しい原因は、決済代行業者とともに究明中だという。

 今回の誤請求は、請求額をいち早く確認できるウェブ明細サービスなどを見た会員によって発覚した模様だ。これを受けてアメックスでは5月5日時点で不具合を修正した後、同社サイトでトラブルについて告知した。追って9日をめどに間違った請求額をいったん取り消し、後日、正しい金額を請求するとしている。

 なお、一部の会員宛には、100倍の金額が印刷された紙の明細書がすでに発送されてしまった場合があるが、これらについても、支払い時には正しい金額で請求するとしている。修正内容などは、準備が整い次第、該当する会員に連絡する予定だ。

 今のところ誤請求が確認されているのはアメックスの日本の会員のみで、発生件数など詳細は調査中。問い合わせを受けた件数も含め、アメックスでは公表を控えているが、Amazonという大手ショッピングサイトの利用者が含まれていることもあり、かなりまとまった数に上る可能性がある。なお、Amazon以外でこの決済代行業者を利用していた数社の加盟店について、アメックスでは具体的な社名は公表していないが、店舗の規模は小さく、Amazonに比べると利用者もはるかに少ないという。


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(永沢 茂)

2012/5/8 16:03