Facebook、株式公開時に不適切な情報開示か? 法律事務所2社が集団訴訟準備


 先週行われた米Facebookの新規株式公開の直前に、一部のお得意様投資家だけに業績予測引き下げの情報が伝えられ、その情報を得られなかった投資家が損失を被った可能性があるとして、法律事務所2社が集団訴訟の調査と準備を開始した。

 問題となっているのは、Facebook新規株式公開の主幹事証券会社などの証券アナリストらが、投資家への説明を行うIPOロードショー期間の最中にFacebookの業績予測引き下げを行ったにもかかわらず、一部の限られたお得意様の投資家だけに知らせていたとの一部報道だ。この情報を知らなかった投資家たちは、上場後にこれら引受証券会社の証券アナリストらが業績見通し引き下げを発表したことにより、大きな損失を被った可能性がある。

 報道によれば、この引受証券会社にはMorgan Stanley & Co. LLC、J.P. Morgan Securities LLC、Goldman, Sachs & Co.が含まれているとされ、両法律事務所が情報を求めている。

 今回、この問題について調査を行っていることを発表したのは、Girard Gibbs LLPとHagens Berman Sobol Shapiro LLPの2つの法律事務所だ。両法律事務所は集団訴訟の形式を取りたい考えで、Facebook株の投資家に対して参加を呼びかけている。また、内部情報に通じた人物による内部告発も求めている。

 Facebook株は、18日の公開当日に38ドルの値を付けたが、22日終値は31ドルとなり、公開時に比べて約18%下落している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/5/24 11:58