国民生活センター、最も多い相談はアダルト情報サイト、昨年度9万5545件


 独立行政法人国民生活センターは6日、アダルト情報サイトに関する相談の集計結果を発表した。2011年度は過去最多を記録するとともに、商品・サービス別の相談件数の1位になった。

 集計を開始した2009年度は5万5265件だったのが、2010年度に8万5826件、さらに2011年度は9万5545件へと増加した。2012年度は8月20日時点で1万8883件で、前年同時期の3万2709件からは約4割減少しているが、依然として相談は多いという。

 代表的な相談内容は、「有料の認識がないままサイトを進んだところ、料金の請求画面が表示されたが、支払わなければならないか」「個人情報が業者に伝わっているのではないか」といったもの。PCからアクセスしているケースでは、起動するたびに料金請求画面が表示され、請求画面が張り付いたという事例も多い。

 さらに最近では、PCや携帯電話、スマートフォンだけでなく、携帯型音楽プレーヤーやゲーム機、テレビなど、さまざまな機器からインターネットに接続してトラブルになっているという。インターネットにアクセスできる機器すべてに注意が必要だとしている。

 アダルト情報サイトにアクセスした機器(把握できたもののみ)は、携帯電話が8712件(うちスマートフォンが2479件)、PC(タブレット型を含む)が7749件と多いが、携帯型音楽プレーヤーも109件、ゲーム機も10件、テレビも2件あった。このうち携帯型音楽プレーヤーとゲーム機を利用した場合では平均年齢が低く、未成年者の割合が圧倒的に高いという。保護者が子どもの利用を把握できていない可能性もあるとして、相談全体に占める割合は高くないが注意が必要だとしている。

 なお、アダルト情報サイトに契約してしまった当事者の内訳は、男性が72.3%、女性が26.4%、その他(団体、性別不明・無回答)が1.2%。男性が圧倒的に多いが、女性も少なくない。年代は、20歳未満が17.5%、20歳代が12.2%、30歳代が19.4%、40歳代が20.1%、50歳代が13.2%、60歳代が10.4%、70歳以上が4.0%、不明・無回答が3.2%。

 契約購入金額は平均で約10万6000円。だたし、支払ってしまう前に相談するケースが多く、約7割は既支払金額は0円。一方、支払ってしまった相談の平均金額は約13万2000円だった。


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(永沢 茂)

2012/9/7 19:25