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絶版本など、国会図書館から各地の図書館へ配信、18都道府県23館で始まる
(2014/1/21 14:32)
国立国会図書館は21日、デジタル化した絶版本などの資料を全国の公共図書館や大学図書館に配信する「図書館向けデジタル化資料送信サービス」を開始した。同日現在、18都道府県の23館が参加している。
国会図書館がデジタル化した資料のうち、これまでは国会図書館の施設内でのみ提供されていた資料が地方の図書館でも閲覧できるようになる。23館のうち19館では、閲覧に加えて複写も可能だ。
21日15時現在、サービス参加館一覧に掲載されている図書館は以下の通り。
- 北海道・札幌市中央図書館
- 福島県・会津若松市立会津図書館
- 栃木県・佐野市立図書館
- 千葉県・千葉県立中央図書館
- 千葉県・千葉県立東部図書館
- 千葉県・野田市立興風図書館(閲覧のみ)
- 東京都・東京音楽大学付属図書館(閲覧のみ)
- 神奈川県・藤沢市総合市民図書館
- 山梨県・韮崎市立図書館
- 長野県・飯田市立中央図書館
- 長野県・県立長野図書館
- 長野県・塩尻市立図書館
- 愛知県・南山大学名古屋図書館
- 愛知県・南山大学瀬戸図書館
- 大阪府・大阪府立中央図書館
- 兵庫県・兵庫県立図書館
- 鳥取県・鳥取県立図書館
- 岡山県・岡山県立図書館(閲覧のみ)
- 高知県・高知県立図書館(閲覧のみ)
- 福岡県・福岡市総合図書館
- 大分県・大分県立図書館
- 鹿児島県・鹿児島県立図書館
- 沖縄県・豊見城市立中央図書館
現時点で、絶版本などの入手困難な約131万点が対象。内訳は、1968年までに受け入れた図書が50万点、江戸期・清代以前の和漢書など古典籍・貴重書が2万点、2000年までに発行された雑誌が67万点、1991~2000年に受け入れた博士論文が12万点。詳しくは「国立国会図書館デジタルコレクション」のウェブサイトで検索できる。
国立国会図書館デジタルコレクションは、これまで「国立国会図書館デジタル化資料」という名称で公開していたサイトで、図書館向けデジタル化資料送信サービスの開始に合わせて名称変更・リニューアルした。
国会図書館が提供しているデジタル化資料は合計約228万点あり、このうち約47万点は同サイトでインターネットから検索・閲覧可能だ。一方、図書館向けデジタル化資料送信サービスの開始により約131万点が各地の図書館でも利用できるようになったため、国会図書館の施設内のみで公開されている資料は50万点になった。
2012年の著作権法改正により、これまで国会図書館の施設内での利用に限定されていたデジタル化資料のうち、絶版などの理由で入手が困難なものについて、国会図書館から全国の図書館に送信できるようになった。
【追記 15:15】
本記事掲載後、「図書館向けデジタル化資料送信サービス参加館一覧」に1館追加されたのを受け、本文中および記事タイトルの都道府県数および館数を更新しました。あわせて、本文中に館名のリストを追加しました。