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EC市場の8割弱がPC向けサイト、スマホ比率は2016年で3割に、富士経済調査

 株式会社富士経済は、通信販売(物販)の国内市場を調査。その結果を「通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2014-2015 市場編」として公開した。

 報告書では、通販市場を「カタログ」「テレビ」「ラジオ」「EC」「その他」に分類。富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリング、関連文献調査、社内データベースをもとに、各市場の現状分析・予測を行っている。

 通販市場は、2014年では7兆7634億円(前年比113.8%)で、EC市場は5兆7065億円と通販市場全体の7割以上を占めた。2016年では10兆5352億円(2013年比135.7%)と10兆を超え、EC市場も8兆4321億円と全体の8割を占めると予測している。また、カタログ通販は、シニア層をターゲットに1兆円規模を維持するとみられる。

 EC市場の構成比率は、2013年ではPCサイト経由が市場の8割弱を占め、スマートフォンサイト経由では1兆1905億円とEC市場全体の2割。2016年には、スマートフォンサイト経由の比率は3割を超える(2013年比で2.3倍拡大)と予測している。なお、PCサイト経由の比率は2016年には7割弱に低下するものの、実績額は増加する見込みだ。

 ネットスーパー市場は、2013年では916億円(前年比119.0%)。ネットスーパーは、受注から配送までのコストが高く、取り扱う商品が単価の低い食料品や日用品のため、2014年にはスーパー「サミット」のネットスーパーからの撤退などがあったが、潜在需要の高さなどから今後も堅調に拡大し、2015年には1000億円を突破すると予測している。

(山川 晶之)