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授業料後払いのGEEK養成学校が開校、講師にBASEのえふしん氏、Microsoft MVPの山崎大助氏ら

デジタルハリウッドが渋谷に「G's ACADEMY TOKYO」

 デジタルハリウッド株式会社は、“世界を変えるGEEK”を育成するためのエンジニア養成学校「G's ACADEMY TOKYO」を4月に開校すると発表した。

 プログラミングの基礎から段階的に覚えてもらうのではなく、新しいサービス/アプリを開発するスタンスで、実際のサービス/アプリのサンプルを用いながら、サーバーサイド(PHP、Ruby on Rails)からフロントエンド(JavaScript、HTML5)までの技術を学べるようにする。国内IT企業におけるエンジニア不足の解消とともに、TwitterやFacebookのような新たなサービスを開発できるエンジニアを育成するのが狙い。

(左から)レバレジーズ株式会社レバテック事業部部長の高橋邦欣氏、デジタルハリウッド株式会社取締役学長の杉山知之氏、Microsoft MVP(Bing Maps Development)の山崎大助氏、デジタルハリウッド株式会社スクール事業部長の児玉浩康氏、デジタルハリウッド株式会社広報室室長の根鈴啓一氏

 受講生のターゲットは当初、文系大学性および社会人で起業・転職・技術志向の“preGEEK層”。まずは週末・夜間にカリキュラムを設定した「Labコース」を4月に開講し、2016年4月からは全日制の「Academyコース」も開講する計画だ。

 Labコースは、最初の4カ月がスクール形式での授業、その後の2カ月がメンタリングで構成される。授業は毎週土曜日の午後~夜に行われ、そこで出された課題や予習を平日夜間にこなすサイクルを想定している。授業のカリキュラムは全15週が設定されており、共通科目の後、ウェブサービスクラスかアプリ(Android)クラスを選択する流れ。

 メンタリングでは、受講生がオリジナルのサービス/アプリのローンチに向けた開発を行う。G's ACADEMY TOKYOに協賛する企業から著名エンジニアがメンターとして参加・指導する仕組みで、GitHubやuniversionsを通じて個別にコードのレビューを受けられる。

 入学に際してプログラミング経験は問わないが、IQテスト(パズル、空間認識など)またはアイデア・発想力テスト(グループワーク、企画など)による審査がある。

 入学金は5万円(税別)。一方、授業料の20万円(税別)は、実際にLabコースを3カ月受講した時点で、その後も受講を継続する人のみ支払えばよい後払い制となっている。授業が役に立たない、あるいは想定していたカリキュラムと異なるなどの理由で退学するのであれば授業料の支払いは不要。将来的には、受講段階での授業料を完全に無料化し、卒業生が一般企業に就職した後、年収の15%を受講料として納入してもらう方式を予定しているという。

 Labコースの卒業後は最大6カ月まで、無料でG's ACADEMY TOKYOに出入りしながら新たなサービス/アプリを開発し、グロースハッキングを行う「グロースハック演習」も利用することができる。また、株式会社サムライインキュベートの審査を通過すれば、資金面でのサポートを受けられる制度もある。

 講師やメンターとしては、BASE株式会社の取締役CTOである藤川真一(えふしん)氏、Microsoft MVP(Bing Maps Development)の山崎大助氏はじめ、セカイラボ、メルカリ、アメーバ、アシアルから著名エンジニアらが参加する。さらにKLab、LINE、gumi、Googleとも交渉中だという。

 このほかにもタイアップ企業として、IT人材事業などを手掛けるレバレジーズ株式会社が参加しており、G's ACADEMY TOKYOの会場も、渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区)にある同社オフィス内のスペースを提供する。なお、全日制のAcademyコース開講後の2016年8月には、新宿・渋谷・中目黒付近の新校舎に移転予定だ。

G's ACADEMY TOKYO/Labコースの概要(記者説明会のプレゼンテーションより)

(永沢 茂)