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凸版の電子対応オリジナル書体「文久体」に、見出し用「凸版文久見出し明朝EB」が登場

 凸版印刷株式会社は、電子媒体にも対応するオリジナル書体として開発している「凸版文久体」シリーズにおいて、見出し用明朝体となる「凸版文久見出し明朝EB」の提供を5月上旬から開始すると発表した。

 凸版文久体は、電子媒体でも読みやすい文字を目指し、同社が2013年より開発している書体。すでに本文用の「凸版文久明朝R」と「凸版文久ゴシックR」を提供している。

 新たに提供する凸版文久見出し明朝EBはシリーズ第3弾となり、同社オリジナル書体である「凸版明朝体」およびその源流である「築地体」の骨格をベースにしながら、現代の時流を捉えつつ見出し用として新たにデザイン。「和欧文ともに明快にコントラストをつけ、筆文字のような緩急や抑揚により、文字の美しさやインパクトを造形」したとしている。

ひらがな

 「筆で書いたような丸みのある文字が、大きなサイズで使われることにより、重力で少し下膨れたようなデザインにすることで、やわらかく優しい印象を演出。」

カタカナ

 「右上から左下へ、重力に身をまかせて飛ぶツバメのような滑らかなシルエットで、動きやスピード感を演出。」

漢字

 「縦画の少し強めの起筆や、ゆったりとした左払い、バランスを整えすぎていない骨格といった武骨なシルエットで、力強い印象を演出。」

英数字

 「モダンスタイル(ローマン体の1つ。幾何学的デザインで、縦横線の太さの差が大きく、極めて細い線のセリフが特徴)をベースに、コントラストを明快にしながら、適度に曲線を与えたデザインで幾何学的な印象を抑え、大きなサイズでも優しい印象を演出。」

 凸版文久見出し明朝EBは、OpenTypeフォーマットで、Mac OS X 10.4以降とWindows 8/7/Vista(いずれも日本語版)に対応。文字セットはAdobe-Japan1-3/JIS 2004基準フォント(9498文字)で、文字コードが同一の異体字の字形を使い分けられる仕組み「IVS(Ideographic Variation Sequence/Selector)」に対応する。

 さらに凸版印刷では「凸版文久見出しゴシックEB」などの開発を進め、2016年春までに文久体シリーズ全5書体の提供を目指す。

(永沢 茂)