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NTT東日本の現場力向上へ、最大20kgの重量物を運搬できるドローン投入、メガネ型ウェアラブルデバイス、可視光通信技術も披露
(2016/1/21 13:50)
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は20日、東京都調布市にある同社の研修センターで「現場力向上フォーラム」を開催した。
現場力向上フォーラムは、電気通信設備の保全に要するスキルの継承、ノウハウの水平展開を目的に、技能競技会や技術のデモンストレーションなどを行うもので、今年で9回目の開催。NTT東日本や関連会社の社員など約6700人が来場するイベントとなっている。
大型の新機種や超音波を使ったドローンの新機能を公開
マルチヘリ(ドローン)に新たに追加された衝突防止機能と大型機による重量物の運搬デモが公開された。大型機本体の大きさは直径約1.2m、最大積載量20kg(既存機体は1.2kg)。飛行距離は安全性、バッテリーの問題を考慮して15分間を限度としている。
衝突防止デモでは、衝突防止機能によりドローンを壁へ接近させると自動でブレーキが作動して衝突を回避できた。本機能は機体の四方に搭載されている「超音波センサー」「ステレオカメラセンサー」を用いて、障害物や人に近づいた状態でも衝突を回避することが可能。これまで基本制御はGPSによる位置補正機能を使っていたため、橋梁の下などGPS信号を受信できない場所での飛行が課題となっていた。今後は鉄塔やビルなどの設備点検業務への利用拡大を目指す。
ウェアラブル端末を使用した保守運用業務の効率化
マッピング技術、可視光センサー、映像コミュニケーションによる作業支援のデモでは、照明無線LANやメガネ型ウェアラブルデバイスなどが公開された。
保守運用業務において、現地作業員はオペレーターとのコミュニケションが欠かせないが、電話による音声のやり取りだけでは的確な指示を出せない問題があるという。そこで、ID付きLEDによる作業架特定、IP-LEDを利用した経路誘導、可視光通信(照明無線LAN)を使った資料ダウンロードなどで業務効率化を図る。現在は基本的な機能の検証・評価段階にあるが、9月以降は商用導入に向けた検証も行う予定だ。