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電波距離が最大450mの「ハイビーコン」で高齢者の徘徊場所を捜索、ドローンと連携した座標・距離特定や入山管理なども

 株式会社インタープロは、Bluetooth長距離ビーコンを用いた位置特定機器「ハイビーコン」を2月15日に発売する。価格は7000円(税別)。

「ハイビーコン」

 ハイビーコンは、高齢者の徘徊対策や子供の迷子対策に利用できるビーコン機器。BLE Class1モジュールを採用し、アンテナを内蔵することで電波範囲を最大450mに伸ばせるという。平常時は最低電力で機能し、捜索が必要になった時点で連続電波に切り替える。平常時であれば、CR2032のボタン電池で最大10年間(理論値)の動作を可能としている。

 位置の捜索に特別な受信機は必要なく、スマートフォンに専用の無料アプリをインストールすることで場所を特定することができる。また、有料サービスとして、同時に100台までのスマートフォンからのGPS情報をクラウドで共有解析し、Googleマップ上に表示できる機能も用意する。

従来型は10mの電波範囲に対し、ハイビーコンは200~450m
上空からドローンで移動しながら座標・距離を管理サーバーに送信
インターネット回線を利用した高齢者用見守り機器「みまもりステーション」の受診範囲から出ると、自動的に通報される
入山管理や遭難捜索において、捜索隊のスマートフォンで巨大なアンテナを構築(同時に100台、サーバーにより1000台以上も可能)して遭難者の位置情報を特定する
店舗から発信して近隣の客にプッシュ通知する利用方法もある

 開発の背景として、厚生労働省なども認知症高齢者の捜索活動を支援しているが、家族や施設のスタッフが「24時間どのように高齢者を見守るのか」という現場の問題が残されていることがあるという。これまでも徘徊対策グッズは販売されているが、いかにも「介護アイテム」といった印象の商品が多く、持つ(持たされる)のを嫌がるユーザーも少なくないという。そこで、ハイビーコンは100円ライター程度の小型軽量化を図り、介護用発信機のイメージを避け、多種のカラーバリエーションを用意するなどしてデザイン性も重視した。

 すでに複数の自治体での実証実験も開始しており、初年度に1万個の売上を予定している。今後は商業施設でのクーポン発行や勤怠管理に利用するなど、他社との連携で実装基板のみのOEM提供も行うとしている。

 ハイビーコン本体の大きさは83×28×12mm(高さ×幅×厚さ)、重さは18g。カラーはメタリックブルー、メタリックレッド、パールホワイト。専用アプリの対応OSはiOS/Android。

(磯谷 智仁)