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Google、機械学習ベースの画像認識と人工知能での自動応答が利用できるメッセージングアプリ「Allo」

 Googleは、サンフランシスコで開催中のイベント「Google I/O 2016」の基調講演で、新しいメッセージングアプリ「Allo」を今夏までにiOS/Android向けに提供すると発表した。

 Alloは、テキストに加えて、絵文字、スタンプ、画像を送信できるメッセージングアプリ。写真に書き込みをしてメッセージとして送信したり、文字サイズの大きさを調整して、感情の大きさを表現したメッセージ送信することができる。

 Alloでは、「Cloud Vision API」としてすでに提供されている機械学習ベースの画像認識技術と、人工知能により自然言語を認識できるAI「Google Assistant」が利用できるのが大きな特徴。

 この2つの技術を組み合わせることで、例えば、赤ちゃんの写真が送信された時、写真が赤ちゃんであることを自動で認識し、InBoxのスマート返信のように、返信の候補をいくつか表示してくれる。また、食べものや花の写真には、内容に応じた返信候補が表示される。

 また、Alloで、友人とイタリアンレストランに行きたいという会話をしていると、Google Assistantが近所にあるイタリアンレストランを検索し、画面内に自動的に表示してくれる。そのままGoogleマップを起動したり、お店に電話をかけたり、OpenTableと連携して席の予約をしたりすることができる。

 さらに、「@google」にメッセージを送ると、音声アシスタントのような機能も利用可能だ。Alloの画面内でGoogle検索を利用したり、Google AssistantとやりとりでYouTubeの動画を再生したりすることも可能となっている。

 このほか、匿名(Incognito)モードを利用すると、メッセージの暗号化や、一定時間経過後にメッセージを破棄することもできる。

 Google Assistantを内蔵し、話しかけて音声アシスタントとのやり取りができるデバイス「Google Home」や、ビデオ通話アプリ「Duo」についても、「Google I/O 2016」の基調講演であわせて発表されている。

(岩崎 宰守)