■URL
http://www.riaj.or.jp/cgi-bin/press_release.cgi?date=20020228
http://www.jasrac.or.jp/release/02/02.html
社団法人日本レコード協会(RIAJ)と社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は、Napster型のファイル交換サービス「ファイルローグ」を運営している有限会社日本エム・エム・オー(日本MMO)、および同社代表の松田道人氏に対して損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提出した。
損害賠償請求額は、ファイルローグサービス開始から4か月分で、RIAJが1億5,100万円、JASRACが2億1,433万円。3月1日以降、ファイルローグ上で、音楽CDから複製したMP3ファイルの交換が停止されない限り、RIAJが月額2,805万円、JASRACが3,969万円を請求していくとしている。
損害賠償額の算定方法だが、RIAJでは同団体に所属する19のレコード会社から、それぞれ1アーティストを代表として計算。19アーティストの楽曲約700曲をMP3に変換したファイル1万4,000件が、ファイルローグ上で交換されているという。各ファイルは1ヶ月あたり6~7回ダウンロードされており、正規の音楽ダウンロード販売の単価が300~350円であることから、1ファイルあたりの損害額を2,000円とした。1ヶ月の被害総額2,805万円の内訳は、「1万4,000ファイルX2,000円」というわけだ。4ヶ月間の被害額は1億1,220万円となり、今回請求している1億5,100万円との差額は弁護士費用となる。RIAJによると、「損害賠償額を算定する方法はさまざまだが、今回は実際の被害規模を追えないことから、各社に代表選手を立ててもらった」とコメントしている。
一方JASRACの算定基準は、広告収入を含めた音楽配信サービスに対する「使用料規程」に基づいて月額で1曲600円(規定ではサービスが1年に満たない場合、10曲6,000円)をベースに、「ファイルローグ上で交換されている7万件のファイルのうち、9割にあたる6万3,000ファイルがJASRACの管理する著作物」との認識から、1ヶ月あたりの被害金額を3,780万円(これに消費税分が加えられて3,969万円)としている。4ヶ月分の被害金額は1億5,876万円で、今回請求している2億1,433万円との差額は弁護士費用となる。
この件に関して日本MMOでは、「非常に残念だ。今後も合法性を主張して裁判で争いたい」としている。
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(2002/2/28)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]