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【セキュリティー / ソフトウェア】

~スウェーデンの企業がリリース

安全なソフトしか実行させないアンチウィルスソフト「Abtrusion Protector」

■URL
http://www.abtrusion.com/press_releases/en20021014.asp
http://www.abtrusion.com/Downloads/

 スウェーデンのAbtrusion Security社は14日、「安全である」とコンピューターの所有者が認めたソフトウェアしか実行させないことで、ハッカーによる侵入やウィルス感染を防御する新種のセキュリティーソフト「Abtrusion Protector」を発表した。このソフトウェアは今年初め以来ベータテストが続けられていたもので、14日正式版が発表された。同製品は企業ユーザー向けのソフトウェアだが、個人利用、非営利利用については無償で利用することができる。Windows NT4.0/2000/XPに対応し、同社のサイトからダウンロード可能だ。

 Abtrusion Protectorは、コンピューターに所有者が安全にインストールしたソフトウェアを記録しており、それ以外のソフトウェアがメモリーにロードされ実行されることがないように絶えず監視している。そのためアンチウィルスソフトウェアのようにウィルスを認識する必要がなく、ウィルス定義ファイルをアップデートする必要がないという特徴がある。この性質によりアンチウィルスベンダーがいまだ存在を感知できない新種のウィルスにも対応できるだけでなく、ハッカーの侵入により独自ソフトを実行される危険性もない。

 また、Abtrusion Protectorは、デジタル署名をサポートしており、信頼できると管理者が判断したソフトウェアベンダーのソフトウェアを自動的にセットアップする機能も用意されている。これにより企業などで多数のコンピューターを管理するコストを削減できるとしている。新しいソフトウェアがインストールされた際には、ファイルの更新などを自動的に記録することによってソフトウェアの許可権限を自動的に設定する。企業でAbtrusion Protectorを利用する際には中央集権的に各コンピュータ上のAbtrusion Protectorを管理でき、実行できるソフトウェアポリシーを組織全体に行き渡らせるすることが可能だ。

 Abtrusion社が認めているように、Abtrusion Protectorは既存のアンチウィルスソフトウェアやファイアウォールに置き換わるものではなく、むしろこれらセキュリティーソフトを補完する役割を果たすものといえる。実際、利用者が認知していないソフトウェアを実行する必要はほとんどないと考えてよいため、こうした手法は今後普及していく可能性がある。米WebSenseも企業内で実行できるソフトウェアを制限するためのソリューションを開発することを今月8日に発表している。

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(2002/10/15)

[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]

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