【新製品】
複数のソースから動画を高速再生、P2Pコンテンツ配信企業Jibeが発表
■URL
http://www.jibeinc.com/
http://jibe.ws/aboutJibe/press-102102-EdgeburstDeliverySystem.htm
米Jibeは21日、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)ソリューション「EdgeBurst
Delivery System 1.0」を発表した。P2P技術により、ソフトウェアだけでリッチメディアをインターネットで配信するためのCDNである。
これまでの多くのCDNではハードウェアへの投資が必要だったほか、トラフィックの増加に伴いコストも増加していた。EdgeBurstはP2P技術を使って利用者のPCにコンテンツを分散することによって、これまでのCDNと同等かそれ以上の高速配信を実現しているという。
EdgeBurstでは、コンテンツを配信するときにネットワークのピアに存在する配信元と同等のコンテンツを見つけ出し、それら複数のピアからコンテンツを同時にダウンロードする。その結果インターネットからのダウンロードで数Mbpsの速度を実現しているという。さらに複数のソースからダウンロードしながら同時にコンテンツを再生する「Multi-Source Progressive Download」機能がある。このような機能を備えたCDNシステムはEdgeBurstが初めてのことだ。
EdgeBurstはセキュリティーにも配慮しており、コンテンツを配信するネットワークのピアに対する認証手続きを中央集権的に行なえるようにしたほか、P2Pメッセージは暗号化され、コンテンツもSSLによってデジタル署名が付される。また、複数のコンテンツからダウンロードする際に不適切なコンテンツが紛れ込むのを防ぐため、コンテンツの同等性を確認するためのハッシュアルゴリズムを開発し、採用している。
EdgeBurstは受信者数あるいはサイトライセンスによって価格が設定されるが、期間限定で限られた顧客に対して5万ドルで5,000ユーザーが利用できる“QuickStart”キャンペーンを実施するとしている。
リッチメディアの配信は既にインターネットで行なわれ始めているが、有料コンテンツを配信するためにはコンテンツが確実に配信されるように品質を確保する必要があり、そのためより高速で安定したCDNが求められている。
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(2002/10/22)
[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]
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