【インタビュー】
バリュークリックジャパンのジョナサン・ヘンドリックセン会長オンラインDVDレンタルはB2C事業の第1弾■URL 「僕自身、映画が大好きで、DVDは200本くらい所有している。一方、近所のレンタルビデオ店に行ってもDVDは30タイトルくらいしか置いておらず、うちのほうがはるかに多い。だったら、逆に貸してやろうかと(笑)」 そう思ったのがきっかけで、本当にDVDレンタル事業を開始してしまったのが、バリュークリックジャパンのジョナサン・ヘンドリックセン代表取締役会長だ。同社がこの秋に提供を開始したオンラインDVDレンタルサービス「DVD ZOO」である。
「僕もそうなんだけど、レンタルビデオ店に行っても、タイトルを探すのがめんどくさい。新作のコーナーを見て、なかったら帰る。誰にとっても絶対、店の中にはシャレにならないくらい面白い映画があるはずなんだけど、誰も教えてくれない。
さて、DVD ZOOの現在のラインナップは約2,500タイトルに達したが、もちろん、ヘンドリックセン会長のコレクションではない。同社の強みの一つとして、タイトルの仕入れ力を挙げる。 「具体的な社名は公表できないが、国内最大手のDVD流通問屋と提携した。これにより、一流のタイトルをラインナップすることが可能になっている。オンラインDVDレンタルがいくら便利でも、タイトルがそろっていないことには話にならない。タイトル数では、業界一の自信がある。サイトをぱっと見た人でも、タイトル数がもっとも多く、すそが広いことがおわかりいただけると思う」 レコメンデーションエンジン、タイトルのラインアップと並んで重要になるのが集客力だが、同社ではすでにコア事業としてアドネットワークを構築済みだ。今回のオンラインDVDレンタル事業には、これまでに築き上げたバリュークリックのアドネットワークの集客力を利用する。 「バリュークリックはクリック保証の広告ネットワークととらえられることが多いが、我々としては、バリュークリックの広告ネットワーク自体が一つの“メディア”だと主張したい。今、広告事業が鈍化している中で約1万4,000サイトが参加しており、毎月のリーチは2,000万人に達している。
米国ではリアル店舗のビデオレンタル市場を脅かすまでに成長しているというオンラインDVDレンタルサービスだが、国内では今後、どの程度の市場規模が期待されるのか? 最後にヘンドリックセン会長に最後にたずねたところ、「まだなんとも言えない」との回答。ただし、競合とも言えるCS放送やブロードバンドの世帯普及率と比較し、「100%確実に普及しているのは郵便箱」と自信を見せている。 ◎関連記事 (2002/11/26) [Reported by nagasawa@impress.co.jp] |
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