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2002年・激動のオークションシーン~主要プレイヤー各社に聞く 2

●目標には達しなかったが、得たものは大きい~「BIDDERS」
http://www.bidders.co.jp/

 今年4月に「100万点出品」の目標を大々的に打ち出した「BIDDERS」。当初は9月末までの6ヶ月で達成を目指していたが、残念ながら100万点には届かず、現在は60万点前後を保っている状態だ。目標達成に至らなかったわけだが、BIDDERSを運営するDeNA代表の南場智子氏は、これをどう捉えているだろうか?

 「目標が高すぎたんでしょうね(笑)。区切りのいい数字を言ってしまって、言ったからにはやろうと。ただ、この間100万点を目指し、またYahoo!オークションに追いつこうと会社全体でがんばって、それで10万点だった出品数が60万点、6倍になった。こういうことが起こり得るんだとは思いました。今年の3月まではマーケットシェアが3%だったわけですから。100点満点ではもちろんないですが、Yahoo!オークションという強いプレーヤーの胸を借りて、ここまでできたとも言えます」

 会社全体を上げての取り組みだったこの半年間、得たものも大きいという。

 「こちらも必死でした。トラフィック対策なども、なるべくコストをかけずにやっていく必要がありましたし。発表前の3月時点では、トラフィックが2倍になると、もうシステム的にきつかったんです。それをYahoo!オークションの課金発表後、2週間で対応できると見極めて体勢作りをして、100万出品に向けて打ち出すことを決めた。とはいえ、急増していた4~6月は結構大変でしたが。収益的には、出品数が増えたことで値下げした分はクリアでき、問題のない状態です」

 3月時点で会員数は90万人、出品数10万点という状況から、現在は会員数140万人、出品数60万点。このうちアクティブな会員は80~90万人という。増加分には、Yahoo!オークションから“流れてきた”ユーザーはもちろん、ISP各社のキャンペーンによる効果も大きかった。

 「これまでは初心者のユーザーの方も多かったんですが、この半年で、オークションのベテランユーザーが非常に増えました。オークションに慣れていて、また売買に集中しているため、落札後のやりとりがスピーディになっているようです。落札率も35~45%で安定しています。また“こういう機能があればBIDDERSを使う”とリクエストしてくれる方も多く、そういう声に応えていくことが会社全体の使命にもなっています」

 派手に出て行くことで注目を集め、年初から比べると大きく成長したBIDDERSの2002年。2003年に向け、どういう展開を図るのだろうか。

 「数字を達成できなかったとはいえ、目標をおろしたわけではないんです。参加型のメディアですから、場の提供者がリキんでも変化は急には訪れない。まだまだ認知度も低いですし、今後も100万点出品を目指してじっくりやっていきます。これを実現するには、不断の努力を行なっていくしかないと思います。買いやすい、出品しやすい、取引しやすい。すべての“しやすい”を目指して不断の努力を続けていこうと。今回、この半年を経験して、それを結構楽しいと思えたんですよ、ユーザーの声に応えるのが結構楽しいっていうのを、会社全体で思えたという。だから非常に前向きに取り組んでいます。IT事業ではなく、あくまでサービス業としての展開を目指すくつもりです。
 具体的には、ユーザーがやりたいことをさくっとやれるサイズにしたい。例えば自分の出品ページのカウンターにアクセスするんでも、今は7回くらいクリックしないとたどり着けないんですね。こうした点も含め、すでに行なっている機能について、使いやすいかどうかはもう一度検証していこうと思っています。先日その1つとして検索を強化しましたが、他にもアクセスカウンターなど、いろいろ手を入れていく予定です。こうしたサービスの手直しを含めて、買いやすく、売りやすい状態を目指していければ。サービス業ですから、何が一流か一流じゃないかって、ちょっとしたところで違ってくるんです。突飛なことでジャンプしようとは考えず、ユーザーのニーズを具現化していくことで差別化を図っていきます」

 先日3周年を迎えたBIDDERS。12月3日にはリニューアルを予定していて、大幅な変更が加わる予定という。新生BIDDERSがどんな顔を見せていくかに注目したい。

DeNAの南場智子代表 クリスマス特集ではフラッシュセール(定額販売)を中心に紹介

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(2002/12/2)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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