【特集】
2002年・激動のオークションシーン~主要プレイヤー各社に聞く 5●オークションデータの宝庫の裏側 ~「オークション統計ページ(仮)」http://www16.big.or.jp/~shumaru/
最後はオークション事業者ではないが、オークションユーザーには貴重なデータサイトとして知られる「オークション統計ページ(仮)」を紹介しよう。オークションシーンを定点観測的に捉えているこのサイトでは、各サイトの出品数推移やカテゴリー内の詳細情報などを毎日集計・掲載している。またユーザーが投票できる掲示板や、サイトを横断して欲しいものを探せる一括検索といった機能もある。 「2000年の後半ぐらいから、オークションにすごくハマってた時期に、オークションサイトを使うより、自分でカスタマイズしたページを使っていたんです。検索条件を設定して毎日自動的に巡回し、該当があったら自分あてに通知がくるようにした、自分専用のウォントリスト的なもの。最初はYahoo!オークションだけでしたが、他のオークションサイトもチェックを始めて、盛り上がってきたサイトがあったら気が付くようにデータも取ってました。 最初の1ページのものから、落札率のグラフ表示、掲示板、携帯電話対応…など、「基本的に自分が欲しい機能」をどんどん加えていったという。現在サイトは1日7~9万ページビュー、1ヶ月で約250万ページビューのアクセスを持つ。 「最初は1日20回くらい更新していましたが、今は1日3回更新に落ち着いてます。開始当初は3大オークションにeBay Japanとエキサイトが対象で、今年3月のYahoo!オークションでの課金発表の頃から、無料で利用できるところを探して、細かいオークションサイトもフォローするようになりました。最初は出品数データから始めて、出品数だけだとあまり意味がないんでカテゴリーごとに見られるようにして…と、自分がオークションにハマりだしたころから現在までに欲しかった機能を加えている感じです。家では統計ページ用にLinuxのサーバーを3台使って、メモリはそれぞれ2Gbyteずつ積んでますが、それ以外はたいしたスペックじゃないです」 「統計ページ(仮)」は掲示板の書き込みなどで引用されることが多く、「ソースとして使われるサイト」となっている。そのためShumaruさんが主観的にコメントをつけることはせず、できるだけ正しい数字を早く、いつでも見られる状態を提供することに徹しているという。「自分のサイトというより、パブリックなものになってる面があります。アクセスも少なくないので、掲示板に管理人が出てくるのもちょっと違うと思うし」とShumaruさん。 「オークションの利用の仕方って人それぞれですけど、うちのサイトのデータや検索機能は、使い方次第でかなり活用できますよ。品物の相場を知るために使ったり、意外なところで意外なものが見つかったりとか。一括検索では、小さいサイトへのナビゲートと同時に、ものを持っている人へのアプローチも狙っています。持っている品物がこのくらいの値段で売れるんだってことが分かって、それが出品につながれば、買う人も売る人も嬉しいし。単純に出品点数だとやっぱりYahoo!オークションが圧倒的ですが、落札価格や品物の特性って切り口で見ると、小さいオークションサイトでも発見がある。
(2002/12/2) [Reported by aoki-m@impress.co.jp] |
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