【ソフトウェア】
暗号化ソフト「PGP8.0」関連製品群リリース~WindowsXPとMac OS Xをフルサポート■URL 米PGP Corporationは3日、フリーウェアと商用の暗号化ソフト「PGP8.0」関連製品群をリリースした。このバージョンはWindows XPとMac OS Xをフルサポートする初めてのバージョンとなる。商用のPGP8.0には「PGP Desktop8.0」「PGP Enterprise8.0」「PGP Personal8.0」の3製品がある。価格は、PGP Desktopが1ユーザーあたり80ドルから、PGP Enterpriseは1ユーザーあたり125ドルから、PGP Personalはホリデーシーズン向けのキャンペーンとして39ドルで販売される。フリーウェア版のPGPは無料で利用可能だ。 「PGP Desktop8.0 for Windows」は、Windows XPとXP Officeをサポートし、ユーザーインタフェイスを改善した。また、Microsoft Active Directory、iPlanet Directory Server、Novell NDS、OpenLDAP Keyserver、Novell GroupWise 5.5/6.0 Messaging Clientなどのディレクトリーを統合している。「PGP Desktop8.0 for Macintosh」はMac OS X(10.2以降)をフルサポートしてユーザーインタフェイスを改善した。また、PGP/MIMEをサポートするAppleMail用のプラグイン、Microsoft Entourageとの統合、DockとServicesの統合、鍵とデータでのUNICODEサポート、Mac OS XとWindows間のPGP Diskフォーマット交換性、PGP DiskでのAES暗号化サポートなどの機能がある。 「PGP Enterprise8.0」では、Additional Decryption Key(ADK)マネジメント機能、鍵のセットアップ生成の自動化機能、大量インストールのためのカスタマイズインストール機能、PGPキーサーバーとPGP Desktopの間のポリシーインテグレーションなど、大企業で必要な機能が追加されている。 「PGP Personal8.0」は、企業利用者向けの機能が除かれ、PGP DiskとPGP Mailだけが提供される。またフリーウェア版のPGP8.0にはPGP Mailだけが含まれている。 なお、PGP Corporationでは同時にPGP8.0のソースコードを公開した。これは長年にわたるPGPのポリシーとして行なわれてきたことで、ソースコードをさまざまな人に検査してもらい、その安全性を確認するいわゆる「ピアレビュー」を行なえるようにするというものだ。さまざまな人が検査した結果、問題が発見されなければPGPのセキュリティーの高さが実証されることになる。また、PGPの実装の中にバックドアなどが含まれていないことを確認するためにも必要な手続きである。これについてPGP Corporationの社長兼CEOであるPhil Dunkelberger氏は「我々はセキュリティ関連のソフトウェアがソースコードを公開することは標準的な業界慣行となるべきであり、どんな真剣なセキュリティーベンダーにとっても必要条件であると信じている」と説明した。なお、PGPのソースコードのライセンスではピアレビューが許されるが、ソースコードを再利用することは許されていない。 ◎関連記事 (2002/12/4) [Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)] |
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