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【セキュリティー】

~シマンテック、2002年年間ウィルス被害ランキングを発表

「Klez」は国内のみならず海外でも圧倒的脅威

■URL
http://www.symantec.co.jp/region/jp/news/year02/021225.html

 株式会社シマンテックは25日、2002年度の「年間ウイルス被害ランキング」を発表した。このランキングは、2002年1月1日から12月20日までにSymantec Security Responseに報告されたウィルスを集計したもの。

 国内の年間ウィルス被害ランキング上位10位は以下の通り。

順位
名称
報告件数
1位
W32.Klez.H@mm
9,266件
2位
W32.Klez.E@mm
1,940件
3位
W32.Badtrans.B@mm
1,820件
4位
W95.Hybris.worm
913件
5位
VBS.LoveLetter.Var
557件
6位
W32.Bugbear@mm
323件
7位
W32.Frethem
269件
8位
W32.Nimda.en
213件
9位
W32.Opaserv.Worm
193件
10位
W32.FBound.gen@
177件

 またワールドワイドでの年間ウィルス被害ランキング上位10位は以下の通り。

順位
名称
報告件数
1位
W32.Klez.H@mm
29万7,196件
2位
W32.Bugbear@mm
4万7,761件
3位
W32.Klez.E@mm
4万3,190件
4位
W95.Hybris.worm
3万8,577件
5位
W32.Magiste.39921@mm
2万9,506件
6位
W32.Badtrans.B@mm
2万7,524件
7位
W32.Opaserv.Worm
1万6,048件
8位
W32.Sircam.Worm@mm
1万2,903件
9位
W32.Nimda.E
1万1,841件
10位
W32.Yaha.F@mm
1万0,284件

 この結果からも分かるとおり、国内外を問わず「Klez」が圧倒的1位となっている。国内では3位の「W32.Badtrans.B@mm」の5倍程度被害があり、海外においては2位「W32.Bugbear@mm」の7倍程度となっている。この要因は、“FROM欄詐称”機能や共有ドライブへの感染、ウィルス対策ソフトの強制終了などの“複合機能”を持ち合わせている点も大きいと考えられる。

 シマンテックでは、今年新たに発見された手法として、「Microsoft .NETフレームワーク」用に作成されたexeファイルを標的にする「W32.Donut」や、メールの件名が日本語の「Fbound」を紹介し、今後増える可能性があるとして警戒を促している。

 また、2003年のウィルス傾向予測では、「複合型の脅威」が相変わらずメインになるとしながらも、それ以外に正常とも不正ともいえないプログラム「Grayware」の急増を危惧している。「Grayware」としては、「W32.Friendgreet.worm」の被害が挙げられる。このワームのような働きをするプログラムは、“使用許諾契約書”を持ち、受信者がそれに合意しない限り感染活動を開始しないが、同意してしまった場合は大量メール送信などを行なうというもの。このように、使用許諾契約書に同意した後に活動をするため“合法的ワーム活動”といえるという。

 このほか、ウィルスと異なり破壊活動を行なわないために、不正プログラムとして処理することが難しい「Grayware」の増加が予測される。シマンテックでは、こういった「Grayware」に対し何らかの対策を行なうことが今後の大きな課題としている。

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(2002/12/25)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]

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