【P2P/実証実験】
スカイリーら、ワイヤレスP2P技術を使ったデータ配信実験を実施
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マンガコーナーでは、当然マンガの書評が配信されている | 平積みの本棚の下に隠されたAP |
本棚に近づいたユーザー側から見れば、特に何の操作もなしで目の前に陳列された書籍の書評が配信されるのが特徴だ。PDAの操作も、十字キーのみでデータを閲覧できるなど携帯時の利便性が考慮されている。ただし、データ受信時に音がなったり、振動するといった仕掛けは施されていない。スカイリーの梅田英和CEOによれば、「実験では5つのAPからデータを配信しているが、APを10台、15台と増やすことで、各本棚ごとの書評データ配信も可能」という。
実験の構成図 |
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●インフォメーションクリップ実験「DRAGON」
指でデータをドラッグ&ドロップする“電子掲示板” |
一方、内田洋行が担当している実験は、タッチパネル型のプラズマディスプレイから情報をPDAにダウンロードできるインフォメーションクリッピングサービスだ。このサービスに利用されているソフト「DRAGON」は、「好みの情報だけを利用者がクリップする」というテーマで開発された。
利用者の名前を登録したPDAがプラズマディスプレイに近づくと、自動的にディスプレイ上にアイコンが表示される。ディスプレイ上には、書籍の一部のほか、料理レシピや時刻表などさまざまなデータが表示されており、ユーザーが欲しいと思うデータを指で自分の名前のアイコン上までドラッグすることでPDAにデータがダウンロードされる。また、ダウンロードしたデータを他のユーザーのPDAへ転送することも可能だ。
内田洋行では、この「DRAGON」を博物館や大学キャンパス、観光地などでの情報配信サービスに応用したい考え。同社マーケティング本部次世代ソリューション開発センターの村浩二次長は、「開発段階では、PDAではなくカメラ付き携帯電話を端末にしようと思っていた。しかし、開発チームの若い人が中心になって、指で操作するという直感的なインターフェイスを採用した」とコメントした。
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(2003/2/25)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]