【P2P/ソフトウェア】
Microsoft、WindowsXP向けのP2PアプリケーションSDKβ版をリリース
~IPv6の機能拡張でP2Pをサポートも
■URL
http://msdn.microsoft.com/library/default.asp?url=/downloads/list/winxppeer.asp
http://www.microsoft.com/presspass/press/2003/Feb03/02-26SDKAnnouncesPR.asp
Microsoftは26日、「Microsoft WindowsXP P2P SDK beta」のダウンロードを開始した。また、IPv6ネットワーキングスタックの機能強化も発表された。
このSDKには、名前解決、P2Pグループの作成や管理、分散データ管理などの機能を備えたWindows XP APIが含まれており、開発者はアプリケーションの機能開発に集中することができる。また、IPv6ネットワーキングスタックにはNATのサポートとIPv6ファイアウォール機能が追加されている。
このSDKでは、すべてのP2Pアプリケーション間通信にIPv6を用いる。SDKと同時にリリースされた「Microsoft Windows XP Peer-to-Peer Update」では、IPv6トンネル接続がサポートされており、既存のIPv4ネットワークやNATを使用しているデバイスとの通信をサポートする。
これらP2Pに関する発表とIPv6の機能強化には密接な関係がある。IPv4環境でのアドレスの希少性によりNATなどの技術が広く使われるようになったが、P2Pのように直接コンピュータやデバイスとの通信を確立する場合には、それぞれの機器が独自のアドレスを持っていた方が通信しやすい。IPv6の広大なアドレス空間はそれを実現できるため、今回Microsoftが同時に双方を発表するに至ったものと思われる。
「Microsoft Windows XP Peer-to-Peer Software Development Kit (SDK) beta」は、現在MicrosoftのMSDNサイトからダウンロードできる。このSDKと「Microsoft Windows XP Peer-to-Peer Update」の正式版は今年後半にリリースされる予定だ。
なおMicrosoftは、昨年P2P技術で注目されていた企業XDegrees社を買収したほか、P2PコラボレーションツールのGrooveに出資して密接な関係を築いている。
◎関連記事
■P2P企業の米XDegrees、Microsoftに買収される
■米Microsoft、P2P技術のGrooveとの提携を強化
(2003/2/27)
[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]
|