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【ソフトウェア】

匿名でIRCでのチャットを可能にするプロキシーソフト

■URL
http://www.invisiblenet.net/

 IRCでのチャットを匿名でできるようにするソフトウェア「Invisible IRC Project(IIP)」の安定版がリリースされた。自分の使っているIRCクライアントとIIPを組み合わせることで、自分のIPアドレスを残さずにチャットに参加できるようになる。作者たちはこのソフトを開発した理由を「プライバシー保護と言論の自由のためである」としている。

 IIPはIRCクライアントではなく、さまざまなIRCクライアントと組み合わせて使うためのプロキシーである。ネットワークと自分が使っているIRCクライアントの間に入れることで、自分のIPアドレスを隠すことができる。日本語版のIRCクライアントでは、一部利用できないものもある。

 通常IRCクライアントでチャットする場合、「/whois Joe」とコマンドを入力するとJoeの使用しているIPアドレスが「~joe@166.90.73.204」のように表示されてしまう。IPアドレスの表示は、場合によっては身元まで判明してしまう危険性があり、プライバシーが守られているとは言いがたかった。これに対してIIPを使用すると、同じ命令に対しても「joe@anon.iip」と表示されるため、身元が明らかになることはない。これらの仕組みは開発者たちがFreenetプロジェクトのアイディアを借用し暗号プロトコルを実装して可能になったものだ。IIPはWindows、Mac、Unixに対応し、ソースコードとドキュメントはGPLで配布されている。

 一口に匿名での通信と言っても、それにはさまざまな種類がある。例えば、インターネットの掲示板でチャットする場合、WebサイトのログにIPアドレスの記録は大抵残るものの、すべての人に対してIPアドレスが公開されているわけではない。IRCの場合は、誰でもIPアドレスを見ることができる状態になっているため、危険性がより高いと言えるかも知れない。

 一方で、IIPの登場により暗号技術を利用した厳重な匿名が実現したことの意味は重大だ。プライバシーが保護されることで自由な言論が促進される可能性はあるが、この匿名性を悪用する人が出ないとも限らない。しかし、私たちが住む世界の現状を認識することには一定の意味があるだろう。

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(2003/3/12)

[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]

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