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米国小中学校でP2Pを禁止する動き ~学校にポルノを持ち込まないために
■URL
http://www.packeteer.com/news/pr.cfm?pr_ID=200
米国の小中学校に当たるK-12学区で、地域によってはP2Pアプリケーションを使用できなくするためにトラフィック管理システムが導入され始めていることが米Packeteerの発表で明らかになった。
Packeteerは、ポートによるものではなく、トラフィックによって使用するアプリケーションを管理するためのシステムを開発しており、企業やISPなどで多くの使用実績を持つ。同社によると、同社のアプリケーショントラフィック管理ソフト「PacketShaper」が幾つかのK-12学区で使用され始めたという。
小中学校でP2Pアプリケーションを排除する必要性について、Dalas近郊のBirdville独立学区システム管理担当のRoger Courtney氏は「P2Pアプリケーションを利用すると、音楽を手に入れるのと同じ方法で、ポルノ画像や映画さえ手に入れることができるのだ。コンテンツフィルタリングソフトでは、インターネット上のすべてのユーザーのIPアドレスを保持することはできず、彼らのハードディスクをブロックすることもできない。すべてのP2Pファイル交換アプリケーションを遮断できなければ、ポルノがWebサイトを通してではなく、P2Pによって閲覧されてしまうのだ」と指摘し、学校でこうしたアプリケーションを遮断する重要性を指摘した。
Roger Courtney氏が指摘するように、学校などで一般的に導入されるコンテンツフィルタリングソフトは、教育に不適切なコンテンツを遮断するためのURLリストを絶えずアップデートしているが、これらは有害なWebサイトをブロックするのに効果を発揮するだけで、P2Pアプリケーションには全く効果を持たない。
この現像について、Gartnerの調査部長Bill Rust氏は「学校は、P2Pネットワーキングの重要性に気付き、デジタルな手法による著作権侵害を止めるのと同じようにポルノの流通を防ぎ、フィルターによる防御が不完全であることを理解しなければならない」と指摘した。
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(2003/3/20)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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