【業界動向】
スピードネット、6月1日で東京電力に営業譲渡し清算手続きに
■URL
http://www.speednet.co.jp/info/integration.html
東京電力とスピードネットは、6月1日をもってスピードネットのインターネット接続事業を東京電力に営業譲渡すると発表した。サービス内容はそのまま引き継がれ、ユーザーはメールアドレスを含め、サービスを継続して利用できるという。
スピードネットは、東京電力、ソフトバンク、マイクロソフトの3社によって1999年11月に設立。上下とも最大1.5Mbpsの無線アクセスサービスや上下とも最大100MbpsのFTTHサービスを提供するほか、東京電力のFTTHサービス「TEPCOひかり」に対応したISPサービスも提供している。スピードネットによれば、サービスに加入するユーザーは現在約3万人だが、加入件数自体は設立当初の計画を下回っているという。
東京電力は現在、東京23区および武蔵野市、三鷹市をエリアとした上下とも最大100MbpsのFTTHサービス「TEPCOひかり」を提供しているが、今回の営業譲渡によってスピードネットのサービス提供エリアである東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県へと拡大する。加えて集合住宅の比率が高い23区においても、スピードネットの無線アクセスサービスの提供やメニューの拡大、営業ノウハウなどを取り入れることでサービス競争力を高めることができるとしている。
なお、東京電力への営業譲渡後もスピードネットのブランドとサービスメニューは変わらず存続され、TEPCOひかりへのサービス統合などは現在のところ予定していないという。ユーザーは現在利用しているメールアドレスをそのまま利用できるほか、手続きを改めて行なう必要もない。また、スピードネット自身が提供しているFTTHサービスについても継続されるものの、スピードネットでは新規の申し込みに対し「諸般の事情により開通までに相当の時間を要する」と注意を促している。営業譲渡が終了したのち、スピードネットは解散に向けて清算手続きに着手する予定だ。
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(2003/3/26)
[Reported by 甲斐祐樹]
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