【規格】
W3C、XML文書の任意の位置を指し示す「XPointer」を勧告
■URL
http://www.w3.org/2003/03/xpointer-pressrelease
Web技術の標準化団体W3Cは25日、XML文書の任意の位置を指し示す仕様「XML Pointer Language」を勧告した。XPointerは、「XPointer Framework」、「XPointer element() Scheme」および「XPointer xmlns() Scheme」から構成される。
XPointerを利用すると、XML文書の構造に基づいて、任意の範囲や、<a name="xxxx">のようなアンカーがない部分をリンク先として設定することができる。また、ある要素の出現回数をトリガーにすることも可能だ。「element() Scheme」は、ユーザーがXML文書の要素を指定するためのスキームで、「xmlns() Scheme」は、XML名前空間を識別するための仕様で、同じ名前が異なるXPointerスキーマで利用されていた場合でも、衝突を防ぐことができる。
XML1.0が公開された当初、XML文書内の特定の場所を指定するには、コンテンツ作成者が任意のIDを設定する方法が採用されていた。この方法では、コンテンツ作成者以外のユーザーがIDに依存することなしにXML文書の特定の範囲や部分を指定することが不可能だった。これを受けて、W3Cでは2001年6月に、HTMLのハイパーリンクに相当する仕様「XLink」を勧告。ユーザーは1つのリンクで複数のリンク先を選択したり、双方向リンクやジャンプするタイミングを制御可能になった。このXLinkとXPointerを組み合わせることで、一層柔軟なハイパーリンクの構築が可能になる。
W3Cでは、XPointer関連の仕様として、1999年に勧告された「Xpath」に基づく「XPointer xpointer() Scheme」の策定作業を継続している。これは、現在ドラフトとして公開されている。
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(2003/3/26)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]
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