【新製品】
ウェブセンス、従業員のソフト利用も管理できる「Websense Enterprise v5」■URL
ECサイトやオークションサイトの利用など、従業員が行なう業務に関係のないインターネット利用は、企業にとって頭の痛い問題だ。ウェブセンス・ジャパンの楠浩一社長によれば、「日本でも従業員1人あたり週に96分を、業務外の利用に費やしている」という。こうした背景から、不要なWebページへのアクセスを管理する“従業員インターネット管理製品”(以下EIM)に関する注目が年々高まっている。ウェブセンスの主力製品である「Websense Enterprise」シリーズはEIMの代表的な製品の1つで、現在世界で1万8,100以上の企業に導入され、1,380万人の従業員をカバーしているという。 今回発表した「Websense Enterprise v5」では、従来のWebフィルタリングに加えて、P2Pによるファイル交換や、職場でのオンラインゲーム利用などが増加している傾向を受けて、管理の対象を拡大した。米Websenseの調査では、企業のIT管理者の5割以上が「従業員が業務中にオンラインゲームサイトにアクセスしている」と報告し、自分の業務用PCにゲームをインストールしている従業員は全体の3分の1に達するとの結果が出たという。こうした状況に対応する機能を、新版で追加した形だ。英語版は3月17日より販売しているが、日本語版は4月8日のLanguage Packのリリースをもって、本格的な販売を開始する。 具体的には、インスタントメッセージやP2P、ストリーミングといったプロトコルごとの従業員のアクセスを管理する「ダイナミック・プロトコル管理」機能を搭載。不要なプロトコルは遮断することで、業務以外の利用による帯域圧迫を防ぐことが可能になった。また部署やプロトコルごとに、業務に重要な帯域幅と無関係な帯域幅をそれぞれ管理する「バンドワイズ・オプティマイザー」も、追加モジュールとして利用できる。Webフィルタリング機能では、動画やexeファイルなど、ファイルタイプごとに表示やダウンロードを管理できる「ファイルタイプ・マネージメント」機能を追加。また大規模企業向けには、各地のサーバーに向けてポリシー設定を自動化できる「ポリシーの集中管理と配信」機能によって、管理コストの削減に対応した。 なお従業員個々のPCにインストールされたソフト利用を管理する「クライアント・アプリケーション・マネジャー」(CAM)モジュールは、英語版ではすでに提供を開始しているが、日本では「2バイト化の問題もあるが、地域によって利用されているソフトが大きく異なり、管理機能のためのデータベースつくりに時間がかかる」(楠氏)ことから、2003年内に提供を開始する予定となった。 「Websense Enterprise v5」は、日本では販売パートナー企業を通じての展開となる。Websenseの売上げ比率は現在米国が65%、それ以外の各国が35%で、日本は「現在1桁台」(楠氏)という。ウェブセンスではこの製品などで、日本の比率を15%前後にまで引き上げる方向だ。 ◎関連記事 (2003/4/3) [Reported by aoki-m@impress.co.jp] |
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