Webやメールに代わるバケツリレー方式のコンテンツ配信システム

■URL
http://www.ariel-networks.com/news/news03033102.html
http://www.vagabond.co.jp/top/pressr/press/200303311.html#ScanSecurityWire

　バガボンドとアリエル・ネットワークは、P2P技術を活用したサーバー不要のコンテンツ配信システム「グリッド・パブリッシャー」を商用化すると発表した。まずは6月より、バガボンドが提供するセキュリティ情報コンテンツ「SCAN」の配信に同システムを導入する。

　グリッド・パブリッシャーは、アリエルが開発したP2Pフレームワーク「Ariel Framework」を基盤としたコンテンツ配信システム。コンテンツごとに提供される専用クライアントソフトをダウンロードした読者間にP2Pネットワークを構築し、そこでコンテンツデータを共有する仕組みだ。コンテンツ配信者は極端な話、読者の一人にコンテンツを送るだけで、あとはバケツリレー方式で全員にそのコンテンツが行き渡ることになる。ユーザー認証や暗号化機能も備えており、コンテンツ配信者にとってはWebやメールの大規模サーバーを用意することなく、安全な情報配信が行なえるという。

　一方、読者にとっては、コンテンツごとの専用ソフトで表示する方式のため、従来のメールマガジンのようにスパムメールに紛れることなく、購読誌が閲覧できるようになるとしている。緊急度の高い情報のプッシュ配信を受けることも可能だ。6月から配信されるSCANはテキストコンテンツだが、今後は動画コンテンツなどへの対応も検討していく考えだ。

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(2003/4/4)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]